2002 Fiscal Year Annual Research Report
コラボレーションが可能な遠隔動画像診断支援システムの構築
Project/Area Number |
12480261
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山内 一信 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (90126912)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平井 真理 名古屋大学, 医学部, 教授 (90242875)
石垣 武男 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (60094356)
池田 充 名古屋大学, 医学部・附属病院, 助教授 (50184437)
野田 明子 名古屋大学, 医学部, 助手 (80252287)
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Keywords | コラボレーションシステム / ISDN64Kbps / 動画像 / 動画像評価 / 冠動脈転送 / 心臓超音波画像伝送 / 遠隔医療 |
Research Abstract |
パソコン(PC)とISDN回線を用いた遠隔動画像コラボレーションシステムでは予めコラボレーションを行う相手に動画像を送信しておき、かつそれをソフトプログラム(DxMM)によって同期をとるので、共有する動画像の画像容量は出来るだけ小さいほうがよい。このために冠動脈画像については左冠動脈および右冠動脈のそれぞれについて通常の撮像位置である右第一斜位、左第一斜位の2方向の画像を動画像取り込みソフトウェアに(Dx Video-Acq)を使用してAD変換した。AD変換の条件は30 frames/sec、40%圧縮とした。症例数は28例、症例ごとに平均4方向の動画像ファイルを作成した。1個のファイルの画像容量は平均は2.8MB、1症例あたり4方向のため、11.2MBとなった。これを相手のPCの送信するには平均760sec、12.7minかかった。この時間はコラボレーションのために待機するのに耐えられる時間であった。ただ受信者の待ち時間に対するいらいら感を少なくするには夜間などに予め送っておくとよい。 5名の読影者に所見を読んでもらったが、中等度狭窄・高度狭窄ともに判定結果の高い一致性を認めた。このように動画像診断に対しては十分満足のいくものであった。このシステムの特徴であるテレビ会議システムを活用し、動画像を相互に繰り返して再生検討することが出来ることは、診断の確定と治療方針を決定に役立つと考えられた。本研究ではISDN1回線で行った医用動画像の遠隔コラボレーションであったが、今後高速広帯域バックボーンネットワークの普及によりさらに快適な遠隔動画像コラボレーションが可能になると考えられた。ASDL (asymmetric digital subscriber line)の検討も必要であろう。
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