2001 Fiscal Year Annual Research Report
イメージ処理をともなう文化人類学調査ツールの開発と研究
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12551005
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Research Institution | Sugiyama Jogakuen University |
Principal Investigator |
杉藤 重信 椙山女学園大学, 人間関係学部, 教授 (70206415)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
窪田 幸子 広島大学, 総合科学部, 助教授 (80268507)
田中 雅一 京都大学, 人文科学研究所, 助教授 (00188335)
久保 正敏 国立民族学博物館, 民族学研究開発部, 教授 (20026355)
中島 豊四郎 椙山女学園大学, 文化情報学部, 助教授 (90247601)
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Keywords | 親族データベース / 家系図作成ソフト / 親族研究 / フィールド・コンピュータ / クロス・プラットフォーム / コンピュータ・グラフィックス / Java言語 |
Research Abstract |
(1)第二年度の本年は、開発ソフトの精緻化とインターネットを用いたバックアップ環境の整備を行うこと目的とした。Java言語による家系図データベースおよび同描画ソフト「アライアンス(Alliance)」は、7月末までに、開発者とのあいだで前年度仕様書に含まれない項目に関する改良を行った(消耗品費)。 (2)オーストラリアのアボリジニ研究者(人類学者)に対しテスト版アライアンスを持参し(関連して設備備品費)、アドバイスを求めた。杉藤がシドニー、キャンベラ、ダーウィンをめぐって共同研究を行った(外国旅費)。それをふまえ、開発を継続し、2月に本年度バージョンの完成を見た。現在、インターネットを介した配布やバックアップに関して、最終的な詰めを行っている(消耗品費)。オーストラリアでの公開は反響が大きく、アボリジニ親族データベースの開発など、新たな研究展開を見込んでいる。 (3)今年度は、活字による公開ができなかったが、2月と3月に杉藤が国立民族学博物館および国際日本文化研究センターの共同研究班において、その一端を口頭発表。また、6月の日本民族学会36回研究大会において窪田、杉藤が発表のエントリーを行った。なお、研究分担者との研究会は開催しなかったが、メール等で随時情報交換を行っている。また、分担者の田中のもとでタミール社会の世帯データを入力した(謝金)。 (4)今年度は、オーストラリアのアボリジニ研究者からのアドバイスが多岐にわたり、予定していた開発スケジュールが大幅に遅滞し、インターネットで補配布やメーリングリストによるユーザグループの形成は途上である。次年度においては、ネットワーク版の完成のほか、家系図の描画にあたってコンピュータ・グラフィクス上の新たな展開を期している。同時に、本研究をふまえてアボリジニの社会組織の分析を行い、アメリカ人類学協会の研究大会(11月)でも発表予定である。
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