一体型で軸間干渉率の極めて小さい2段の変位拡大てこ付きXYテーブルの開発

2001 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 12555042
• Research Institution: Tokyo National College of Technology
• Principal Investigator: 吉村 靖夫 東京工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (20042682)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 高橋 一 オリンパス光学工業(株), 光機器開発部, 研究員 ; 吉原 正一郎 東京工業高等専門学校, 機械工学科, 助教授 (00311001) ; 堤 博貴 東京工業高等専門学校, 機械工学科, 助手 (30300544) ; 上 喜裕 オリンパス光学工業(株), 光機器開発部, 研究員
• Keywords: 精密位置決め / XYテーブル / 圧電アクチュエータ / 変位拡大てこ / 拡大率 / 軸間干渉率

Research Abstract

本研究は精密位置決め用案内ステージに関するものである。
テーブルの機構設計の条件は以下の通りである。
1)一体構造である事:運動の再現性を高める上で不可欠である。
2)2軸独立駆動である事:理論的には運動は全く独立して成立するが、加工誤差か取り付け誤差の影響で干渉し合う。
3)変位拡大てこを備えている事:アクチュエータとしてのPZTの出力変位は10数[μm]と非常に小さい。この為、変位拡大の為に機械的てこを用いてテーブルの出力変位を200〜300[μm]程度にし実用性のあるものにした。
本テーブルの変位特性については理論解析、FEM数値解析を行い実験結果との比較検討を行った。主な成果をまとめると次の内容となる。
(1)変位拡大効率
Y方向駆動の場合:FEM/実験値約30%、理論値約60%
Z方向駆動の場合:FEM/実験/理論解析共に約90%となりほぼ一致
(2)軸間干渉率
Y方向駆動の場合:x方向に2.3%、z方向に4.7%の変位を生じた。
Z方向駆動の場合:x方向に8.2%、y軸方向に9.7%の変位を生じた。

Research Products

• [Publications] 手塚寛明, 吉村靖夫: "一体型変位拡大てこ付き位置決め用-軸テーブルの機構開発"(社)日本時計学会・平成13年度春季学術講演会論文集. 1-2 (2001)
• [Publications] 吉村靖夫, 堤博貴他3名: "変位拡大てこ付き精密位置決め用一対型XYZテーブルの機構設計"(社)精密工学会・2001年度春季大会講演論文集. 551 (2001)
• [Publications] 吉村靖夫, 堤博貴, 米山幸佑: "精密位置決め用一対型XYZテーブルの機構設計-XYZ方向の移動量が異る場合"(社)計測自動制御学会・第40回計測自動制御学会講演会. 1040-1043 (2001)
• [Publications] Y.Yoshimura, H.Tsutsumi: "On Displacement characteristics of One-piece XYZ table for Fine positioning"Proceedings of 2nd International Conference European Society for Precision Engineering & Nanotechnology. 1-6 (2001)
• [Publications] 吉村靖夫, 堤博貴, 林秀信: "精密位置決めに使われる機械的てこの変位拡大率と拡大効率について"(社)精密工学会2001年度秋大会講演論文集. 541 (2001)
• [Publications] 吉村靖夫, Koh Yee Yong 他2名: "微小位置決め用変位拡大てこ付き一対型XYZテーブルの開発"(社)日本時計学会 マイクロメカトロニクス. Vol.45,No.2. 63-74 (2001)