2002 Fiscal Year Annual Research Report
各種材料で補強したコンクリート部材のせん断強度と終局変形の統一的評価方法
Project/Area Number |
12555123
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
上田 多門 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (00151796)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今野 克幸 北海道工業大学, 工学部, 助教授 (80290667)
佐藤 靖彦 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (60261327)
古内 仁 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (60165462)
|
Keywords | 鉄筋コンクリート柱 / 巻立て補強 / 連続繊維シート / 鋼板 / せん断耐力 / 終局変形 / 有限要素解析 / 付着 |
Research Abstract |
本研究で行われた実験および数値解析の結果より明らかとなったことをまとめると,以下のようになった. ・新しいタイプの補強材である炭素繊維フレキシブル筋(C-CFFR)を用いた場合に生じうるC-CFFRの折り曲げ部での破断強度推定式,折り曲げ部での引張力の伝達モデルを提案した.また,折り曲げ部での破壊強度推定式と引張力伝達モデルを導入した3次元有限要素解析を行い,折り曲げ部の要素試験により観察された力学特性をほぼ再現できることを明らかにした. ・もうひとつの新しいタイプの補強材であるポリアセタール繊維フレキシブル筋(P-CFFR)を帯補強筋として用いた場合に,等量の鉄筋で補強した場合以上の終局変形を得られることを明らかにした.これはP-CFFRが破断しないことと,コアコンクリート内にも自由に配筋できることが理由である.実験事実に基づき,P-CFFRの帯補強筋としての歪み推定式を提案した. ・連続繊維シートにより補強されたコンクリート部材の挙動の有限要素解析に必要な,接着面での付着-すべりの構成則の統一モデルを提案した.また,シートで接着補強された一軸引張を受ける鉄筋コンクリート部材の引張挙動を有限要素解析し,コンクリートの引張剛性がシート補強がない場合と異なることを明らかにした. ・補強された鉄筋コンクリート部材のせん断耐力,終局変形の推定を有限要素解析により行う場合に必要な,鉄筋コンクリート棒部材のせん断引張破壊耐力の推定を精度よく行うためには,破壊の原因となるせん断ひび割れでの力の伝達を正確に行う必要があることを明らかにした.
|
-
[Publications] Tamon Ueda: "New Approach for Usage of Continuous Fiber as Non-Metallic Reinforcement of Concrete"Structural Engineering International, IABSE. Vol.12, Nr.2. 111-116 (2002)
-
[Publications] Tamon Ueda: "Study on Behavior in Tension of Reinforced Concrete Members Strength ened by Carbon Fiber Sheet"Journal of Composites for Construction, ASCE. Vol.6, Nr.3. 168-174 (2002)
-
[Publications] Roshan Tuladhar: "New Flexbile System of Transverse Reinforcement for RC Piers"Advances in Structural Engineering. Special issue. (2003)
-
[Publications] Roshan Tuladhar: "A SIMPLE CONTINUOUS SYSTEM OF SHEAR REINFORCEMENT WITH POLYACETAL FIBER"Proceedings of FRPRCS-6. (印刷中). (2003)
-
[Publications] 田所 敏弥: "斜めひび割れ面のせん断伝達機構と鉄筋コンクリート棒部材の斜め引張破壊"土木学会論文集. (印刷中). (2003)