2000 Fiscal Year Annual Research Report
デジタル写真測量技術を応用した岩盤崩落予測・防災・管理システムの開発
Project/Area Number |
12555142
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大西 有三 京都大学, 工学研究科, 教授 (30026348)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野 徹 京都大学, 工学研究科, 助手 (00263103)
西山 哲 京都大学, 工学研究科, 助手 (00324658)
大津 宏康 京都大学, 工学研究科, 助教授 (40293881)
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Keywords | デジタルカメラ / 岩盤斜面 / 3次元変位計測 / リアルタイム / 防災 / 写真測量 / 動態観測 / 高精度計測 |
Research Abstract |
デジタルカメラにて岩盤斜面をフリーハンドで写真撮影し,その画像をパソコンに取り込み,当該岩盤斜面の3次元変位をリアルタイムに計測する手法の開発において,次のような研究成果を得た. 計測精度向上のために岩盤斜面に設置する標点の開発に取り組み,耐候性に優れた長期安定性を有するターゲットを完成させた.これにより,長期間継続して計測する動態観測の変位計測精度を向上させることができた. 市販のデジタルカメラはレンズ歪などの精度を劣化させる要因が大きいが,一般にはカメラの内部構造が未知なので計測前に較正作業を行い,それらパラメーターを求める作業が必要になる.本研究では,それらカメラの内部構造を未知のままで計測を行っても高精度に変位を計測できる解析codeを開発した.その結果,一般に市販されている安価なデジタルカメラを用いた低コストな計測システムの構築が可能になった.従来の写真を用いた計測方法においては,数多くの基準点の設置が必要であった.岩盤斜面は一般に基準点を設置することが困難であり,基準点設置作業に多大な労力を要していた.本研究では,基準点が無くてもリアルタイムに3次元変位計測を可能にするcode開発に取り組み,疑似逆行列の理論を利用した最小二乗法のcode化を完成させた.その結果,基準点を設置する作業なしで岩盤斜面の変位を計測する計測システムの構築を可能にした.岩盤斜面を想定した仮想モデルを構築し,デジタルカメラの画素数,撮影距離,写真枚数および撮影方法と計測精度の関係を把握する実験を行い,計測手法の確立に有用な実験データを収集した. これらの研究結果によって,実際の岩盤斜面において100mの撮影距離から,約270万画素のデジタルカメラを用いて数mm以下の精度で変位を計測することが可能になった.
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 林訓裕,大西有三,大津宏康,西山哲,矢野隆夫: "岩盤斜面モニタリング技術としての精密写真測量の可能性"第2回最近の地盤計測技術に関するシンポジウム発表論文集. 69-74 (2000)
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[Publications] 大西有三,西山哲: "岩盤斜面崩壊対策としてのリアルタイムモニタリング技術"地質と調査. 第2号. 22-27 (2000)
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[Publications] 林訓裕,西山哲,大西有三,大津宏康,中井卓巳: "現場計測における写真測量手法の展望"第35回地盤工学研究発表会. 423-424 (2000)
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[Publications] 中井卓巳,若林良二,渡辺紀彦,大西有三: "デジタル精密写真測量による岩盤斜面の動態観測"第30回岩盤力学に関するシンポジウム講演論文集. 213-217 (2000)
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[Publications] 中井卓巳,大西有三,大津宏康,矢野隆夫,西山哲,林訓裕: "デジタル精密写真測量を利用したトンネルの変位計測について"第21回西日本岩盤工学シンポジウム論文集. 125-130 (2000)