2000 Fiscal Year Annual Research Report
沿岸海域における波浪情報の推定と船舶運航性能の向上に関する研究
Project/Area Number |
12555277
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
斎藤 公男 広島大学, 大学院・国際協力研究科, 教授 (50029279)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今井 康貴 広島大学, 大学院・国際協力研究科, 助手 (90284231)
高木 幹雄 広島大学, 工学部, 教授 (00038556)
小瀬 邦治 広島大学, 工学部, 教授 (40034409)
小寺山 亘 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (80038562)
梅田 直也 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (20314370)
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Keywords | 沿岸海域 / 波浪情報 / 運航性能 / 内航貨物船 |
Research Abstract |
本研究の目的は、沿岸海域を航行する中小型船を対象とし、まず船体応答から波浪情報を推定する方法を確立することと、在来船型より優れた運航性能を有する中小型船型の開発を目指すことである。そこで、本年度は、NKK物流(株)の協力を得てその所有船である内航貨物船「裕翔丸」(長さ76m、総トン数586)を対象としてその運航性能に関する実態調査を行った。その主な項目は以下の通りである。 1)内航貨物船「裕翔丸」には、Uラック方式による条鋼製品のユニット一貫輸送システムが取り入れられている。6列5段のUラックの積載が可能であるが、船体動揺による上段部ラックの横移動に関する問題を本研究の課題として取り上げ、それを内航貨物船の運航性能の向上に関連して調査することとした。現在までに計測された船倉内加速度を解析したところ、大きな数値が得られていなかったので、今後引き続き計測と解析を続ける予定である。 2)沿岸域を航行する船の波浪中性能を求めるため、浅海域における流体力を境界要素法により理論計算するとともに模型試験を行った。 3)東京商船大所有の調査船「汐路丸」に搭載された船測波高計により計測された東京湾の波浪データを入手し、本研究で開発を進めている方法により波浪情報の推定を行った。有義波高や平均波周期についてはほぼ妥当な値が得られたが、波の主方向についてはその推定に問題があることが分かった。引き続き検討する予定である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 斎藤公男,前田克弥,大倉康志,佐藤勇: "Full-Scale Measurement of Ship Responses on 499G,T,Coastal Cargo Ship in Service"Proc.of 4^<th> Osaka Colloquium on Seakeeping Performance of Ships. 149-155 (2000)
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[Publications] Iskandar,B.H.,梅田直也,浜本剛実: "Capsizing Probability of an Indonesian RoRo Passenger Ship in Irregular Beam Seas"日本造船学会論文集. 188号. 183-189 (2000)