2001 Fiscal Year Annual Research Report
資源微生物による高活性テルペン系植物成長物質等の創製と生産及び利用研究
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12556015
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
佐々 武史 山形大学, 農学部, 教授 (80023456)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 道正 山形大学, 農学部, 教授 (20007074)
米山 弘一 宇都宮大学, 野生植物科学研究センター, 教授 (00114174)
加藤 修雄 九州大学, 機能物質科学研究所, 助教授 (50150537)
貫名 学 山形大学, 農学部, 教授 (20113970)
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Keywords | Phomopsis amygdali / フロロフシコクシン / モモ枝折れ病菌 / コチレノール / フシコクシン・Q / コチレニンA / 3-エピフシコクシンQ |
Research Abstract |
1.逆構築半合成フシコクシン類の調製研究 逆構築半合成フロロ-フシコクシン類の量的調製について検討を行った。フシコクシン生産菌であるP.amygdaliの基質許容量の検討から,菌体への投与基質として20-位修飾生合成中間体が適していることを明らかにした。そこで,20-フロロ-フシコッカ-2,10(14)-ジエン-8β-オールの効率的な合成ルートの確立を検討し,それを達成した。これは,本研究の展開に重要な成果であり,今後,様々なフシコクシン誘導体の創製に有効利用することが可能である。現在,得られた20-フロロ-フシコッカ-2,10(14)-ジエン-8β-オールが,本菌により20-フロロ-フシコクシンJに変換される最適条件の検討を進めている。 2.フシコクシン新生産菌を用いたコチレニン関連物質の探索研究 本邦産モモ枝折れ病菌N-2株の液体人工培養液から,コチレニン関連物質(フシコクシンの3α-ヒドロキシ-体が含まれる)の探索研究を行い,その一つとしてコチレニン アグリコン関連物質の16-0-デメチル-コチレノールの分離に成功した。さらに,本菌をふすま-米ぬか-固体培地で培養を試みた結果,コチレニン類に特有な呈色反応を示すTLCスポットを検出し,現在,その分離とNMR解析による化学的検討を進めている。 3.新規フシコクシン類の生物活性の検討 新フシコクシンの12α-ヒドロキシ-フシコクシンH(フシコクシンQと命名)とその3-エピマーを得,ABA存在下でのレタス種子発芽誘起活性を調べた結果,それらの活性は無いか又は極めて低いものであった。一方,コチレニンAが人骨髄性白血病培養細胞に対して高い分化誘導活性を示すことを見出した。 4.カビブラシノステロイドの探索研究 ブラシノステロイド型水酸化反応が期待されるキノコの人工液体培養に成功し,現在,その培養液等から関連物質の検索を行っている。
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[Publications] N.Tajima: "Chemical identification of fusicoccins from the isolate Niigata 2 of a peach Fusicoccum canker fumgus and production of 3'-deacetyl-fusicoccin A by the fumgus"J.Pesticide Chem.. 27・1. 64-67 (2002)
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[Publications] K.Yamada: "Differentiation of human acute myelsid leukaemia cells in primary culture in response to cotylenin A,plant growth regulator"British J.Haematology. 114. 814-821 (2001)
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[Publications] M.Omoto: "Revisit to the reduction of allylic chlorides to less substituted olefins by alow-valent chromium species in the presence of a proton source"Tetrahedron Lett.. 42・5. 939-941 (2001)