2001 Fiscal Year Annual Research Report
カルシニューリンによる興奮性神経細胞死制御機構の解明と新しい脳保護薬の創出
Project/Area Number |
12557116
|
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
松井 秀樹 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (30157234)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
李 勝天 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (90325093)
富澤 一仁 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (40274287)
松下 正之 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (30273965)
大本 尭史 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (60032900)
森脇 晃義 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (10144742)
|
Keywords | カルシニューリン / カルシウムチャネル / 神経細胞死 / 免疫抑制剤 / FK506結合蛋白質 / シクロスポリン / 膀胱肥大 / FK506 |
Research Abstract |
蛋白質セラピー法を利用してカルシニューリン(CaN)を介する神経細胞死のカスケードを解析した。免疫細胞系においてCaNはCa^<2+>イオン情報により活性化され、細胞内NF-ATを脱リン酸化してインターロイキン産生を引き起こす。この機構が興奮性神経細胞死にどの様に働くかを解析するためCaN-NFAT相互作用の特異的阻害ペプチドであるVIVITを蛋白質セラピー法で神経細胞内に導入した。その結果11R-VIVITは興奮性神経細胞死を促進した。この結果からCaN-NFATカスケードが神経細胞死抑制系として働くことが明らかとなった。 さらに興奮性神経細胞死におけるカルシウム依存性蛋白分解酵素(カルパイン)の役割を検索した。カルパインインヒビターであるカルパスタチン・ペプチド(CS)の添加により、グルタミン酸で誘導される神経細胞死が有意に抑制された。以上より、11R-CS peptideが、膜通過性神経細胞死抑制ペプチドとして、今後の創薬の発展が期待できることが示唆された。
|
Research Products
(5 results)
-
[Publications] Matsushita, M., Tomizawa, K, et al.: "A high efficiency protein transduction system proving the role of PKA in long lasting LTP"J.Neurosci.. 21(16). 6000-6007 (2001)
-
[Publications] Kurazono, S., Okamoto, M, et al.: "Recombinant core protein fragment of phosphacan, a brain specific chondroitin sulfate proteoglycan, promote excitotoxic cell death of cultured rat hippocampal neurons"Neurosci.Lett.. 304(3). 169-172 (2001)
-
[Publications] Kurazono, S., Okamoto, M, et al.: "Expression of brain specific chondroitin sulfate proteoglycans, neurocan and phosphacan, in the developing and adult hippocampus of Ihara's epileptic rats"Brain Res.. 898. 36-48 (2001)
-
[Publications] Tomizawa, K., Ohata, J, et al.: "Cdk5/P^<35> regulates neurotransmitter release through phosphorylation and downregulation of P/Q-type voltage-dependent calcium channel activity"J.Neurosci.. (in press).
-
[Publications] 松井 秀樹, 的崎 尚: "蛋白質 核酸 酵素"共立出版. 4 (2001)