2001 Fiscal Year Annual Research Report
レーザーを用いたバイオフイルム破壊機構の解析と歯周病治療への応用
Project/Area Number |
12557196
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Research Institution | Kyushu Dental College |
Principal Investigator |
小関 健由 九州歯科大学, 歯学部, 助手 (80291128)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 正男 株式会社スカラ社, 代表取締役(研究職)
西沢 俊樹 国立感染症研究所, 口腔科学部, 室長 (00072942)
西原 達次 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (80192251)
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Keywords | レーザー / バイオフィルム / 歯周病 / 歯垢 |
Research Abstract |
歯周疾患は、歯の表面に強固に付着する細菌性バイオフイルムによって惹起される炎症が病態の中心であり、この細菌性バイオフイルムを除去しない限り治癒と予防は期待できない。さらに、少子化高齢化社会を迎えた日本において、易感染性の高齢者の健康を守るためにも、口腔内バイオフイルムの除去と管理の徹底は重要である。よって、簡便で患者の負担にならず、しかも苦痛を伴わない細菌性バイオフイルム除去法の開発は急務である。この口腔内バイオフイルムの除去法に小非侵襲的で在宅高齢者にも応用が可能なレーザー光を応用し、歯牙表面のバイオフイルム・着色物質の除去を行うレーザー機器の基礎研究を行った。平成13年度の研究成果として、歯牙表層に形成されるバイオフイルムに相当する疑似バイオフイルムを作製し、レーザー光に対する応答を評価した。この結果から特殊な波長にて疑似バイオフイルムは読み出し可能な応答を示し、歯肉縁下細菌叢の存在を評価できる可能性が示唆された。しかしながら、光熱効果を直接のバイオフイルム除去に応用する際の出力設定の困難性も考察された。これらの結果を元に、レーザー照射機器による最善の口腔内バイオフイルムの除去法を確立するために、現在可搬型の小型レーザー内蔵型のハンドピースを製作中で、さらに他のバイオフイルム除去装置との併用も視野にいれた機器を企画中である。以上の成果から、このレーザー機器の臨床の場への応用の道が開かれたことにより、治療体系への効果的な導入を考慮する必要性が生じた。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Sato, T., et al.: "p53-independent expression of p21 (CIP1/WAF1) in plasmacytic cells during G(2) cell cycle arrest induced by Actinobacillus actinomycetemcomitans cytolethal distending toxin"Infection and Immunity. 70. 534-582 (2002)
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[Publications] Koseki, T., et al.: "Role of TGF-beta family in osteoclastogenesis induced by RANKL"Cellular Signalling. 14. 31-36 (2002)
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[Publications] Yamato, K., et al.: "Activation of the p21 (CIP1/WAF1) promoter by bone morphogenetic protein-2 in mouse B lineage cells"Oncogene. 20. 4383-4392 (2001)
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[Publications] Murase, Y., et al.: "Possible involvement of protein kinases and Smad2 signaling pathways on osteoclast differentiation enhanced by activin A"Journal of Cell Physiology. 188. 236-242 (2001)