2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12572001
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
櫻井 義秀 北海道大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (50196135)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 規之 琉球大学, 法文学部, 教授 (60253936)
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Keywords | 東北タイ / 市民社会 / 開発 / NPO / 地域形成 / 生涯学習 / 保健医療 / エイズ |
Research Abstract |
本研究の課題は、市民社会形成というタイ社会の動き、言論界の問題意識をふまえた上で、タイの地方が経済危機以後どのように地域社会を形成し、地域なりの自治・社会発展を模索しているのかを明らかにしようとするものであった。研究代表者・分担者・協力者がそれぞれの調査研究を行った他に、中間的な研究発表として、平成14年1月9-12日にタイ、ナコンパノムで開催された国際タイセミナーにて、櫻井と鈴木が発表した。以下、調査内ナリヌット・ダムロンチャイ容と、研究報告を簡単に述べたい。 2001年8-10月に櫻井は1週間、分担者鈴木は2週間、協力者佐藤康行は1ヶ月、浦崎雅代1ヶ月、ナリヌット・ダムロンチャイが2ヶ月調査に入った。上記3名はそれぞれ、マハーサラカーム大学東北タイ文化研究所、コンケーン大学社会学部、スリン総合地域大学の研究協力者と、マハーサラカーム県、コンケーン県、スリン県において、地域開発NPO、地域保健医療、地域生涯学習の調査研究を行った。大学院生の下記2名は、北部・東北部タイ、中部タイにて、エイズ治療と仏教寺院・NPOの自助グループ活動、官僚と汚職文化のインタビュー調査を行った。協力者、泉経武は3月に1週間バンコクにて文献収集を行った。また、2002年2月16-17日に新潟大学において年度の研究成果報告・検討会を持った。 特記すべき、研究成果として、上記国際タイセミナーにて、櫻井は地域開発NPOが果たす地域形成の力能評価と市民社会論との関わりを、鈴木は日本中小企業におけるタイ人労働者の生活実態とディアスポラとしての文化の問題を口頭で発表した。今回のタイセミナーには日本からの参加者は十数名、発表はわずか数本と少なく、タイ研究における日米・欧のアウトプットの差は歴然であった。本科研の研究成果を国際学会で問えたのは日本のプレゼンスを保つという意味では少なからぬ意義があったと考えている。
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Research Products
(2 results)