2000 Fiscal Year Annual Research Report
ロシア国家経済文書館所蔵機密解除ソ連経済資料の調査と研究
Project/Area Number |
12572018
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
源河 朝典 岡山大学, 経済学部, 教授 (90033323)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩崎 一郎 一橋大学, 大学院・経済学研究科, 助手 (70323904)
村上 隆 北海道大学, スラブ研究センター, 教授 (20261357)
西村 可明 一橋大学, 経済研究所, 教授 (60017671)
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Keywords | ソ連社会主義 / ロシア国家経済文書館 / 工業化 / 集団化 / ソ連中央統計局 / ゴスプラン / 日露関係 / 自動車工業 |
Research Abstract |
本研究は、日本の旧ソ連経済・ロシア経済の研究者とロシア国家経済文書館による国際共同研究である。その課題は二つである。一つは、同館所蔵の機密解禁されて間もない中央統計局資料とゴスプラン資料についてそのコンテンツ調査と資料リスト整備を行うこと。もう一つは、ソ連社会主義の枠組みが形成・確立された1920年代と30年代に基本的な研究視点を据えて、これら資料に依拠してソ連型計画化とその社会経済的特質、工業化戦略とその地域展開の特質、戦前期日露関係などについて共同研究を実施することである。 平成12年度は、共同研究態勢編成強化と旧ソ連邦アジア部調査に主力が傾注された。 1 平成12年8月に、日本側研究者4名がモスクワを訪問して、資料調査と研究打ち合わせを行った。滞在期間を通して、共通研究課題、個人別研究課題、研究成果の発表時期と公表スタイルなどをめぐる緊張した討論が続けられた。 2 モスクワから新たに2名の研究協力者を得ることができ、研究陣容が強固となった。すでにロシア語による2本の研究報告が提出済みである。 3 平成12年10月下旬から11月初旬にかけてモスクワから2名が訪日して、共同研究と研究打ち合わせを実施した。滞在期間中に「ロシア国家経済文書館所蔵国家資料の機密解除とソ連社会主義再検討の可能性」をテーマにして、一橋大学と岡山大学の二カ所で国際セミナーを開催し、ロシア側参加者2名が問題提起報告を行った。また、再度、共同研究の深化と展開促進をめぐって討論を行った。
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[Publications] 村上隆: "旧ソ連アジア部におけるエネルギー生産の統計的分析1860-1961年"法政大学比較経済研究所『近現代アジア比較数量経済分析シリーズ』. No.5. 1-51 (2000)
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[Publications] 岩崎一郎: "ウズベキスタンの市場経済化政策と政府-企業間関係:再論"ロシア東欧貿易会『ロシア東欧貿易調査月報』. 第10号. 37-70 (2000)
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[Publications] 岩崎一郎: "カザフスタンにおける産業組織と企業統治構造の進化と多様性:市場経済移行期の政府-企業間関係"北海道大学スラブ研究センター『スラブ研究』. 第48号. (2001)