2001 Fiscal Year Annual Research Report
ジャワ・スマトラ三流域における総合的水・土砂管理のための水文・河川・海岸合同調査 ―セマラン、ブランタス、トバ流域を対象として―
Project/Area Number |
12574018
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
寶 馨 京都大学, 防災研究所, 教授 (80144327)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山下 隆男 京都大学, 防災研究所, 助教授 (30111983)
江頭 進治 立命館大学, 理工学部, 教授 (00027286)
中川 一 京都大学, 防災研究所, 教授 (80144393)
立川 康人 京都大学, 防災研究所, 助教授 (40227088)
田中丸 治哉 神戸大学, 自然科学研究科, 助教授 (80171809)
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Keywords | 土砂流出 / 分布型流出モデル / 貯水池堆砂 / 海岸保全 / 漂流砂 / 流域管理 / 湖水位低下 / 水資源と生産活動 |
Research Abstract |
ブランタス川については、これまで開発してきたセル分布型の降雨・土砂 流出モデルをさらに精緻化し,斜面からの土砂の生産・堆積・流出の過程において斜面勾配や表面流速を考慮して土砂の生産,堆積を現実的に表現できるようにするとともに,このモデルを部分流域であるレスティ川に適用した。この結果を,土木学会(5月,9月)および水文過程のリモートセンシングとその応用に関するワークショップ(1月)で発表した。また,レスティ川とブランタス川本流の合流直後にあるサングルーダムの土砂堆積状況を調査し,共同研究者を招いてその予測と対策の方法について検討し,第9回世界湖沼会議(11月・大津)において発表した。 スマラン地域については,海岸の土砂の状況と沿海の海流,河川からの流出の関係を調査するため,山下が9月にインドネシアを訪問し,海岸保全研究調査関係機関と研究打合せを行って今後の研究協力の体制と研究テーマの絞り込みを行った。また,12月に二つの機関から研究協力者を招いて,ジャワ島北側海岸の土砂流動の状況,総合的な土砂管理の方法について資料を収集し,セミナーを開催,研究討議を行った。 トバ湖流域については,11月に共同研究者を招いてトバ湖が抱える水・土砂の問題と流域管理の関係について研究打ち合わせを行い,その概要を第9回世界湖沼会議において発表した。さらに,寶と田中丸が2月に現地を訪問し,海外研究協力者とともに湖底地形の音波探知機による測深を行うとともに,湖から流出するアサハン川の発電施設,これによる電力を利用する下流のアルミニウム工場を訪問して,近年の湖水面の低下が,発電量およびアルミニウム生産量にどのような影響を及ぼしているのかについて調査・資料収集を行った。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 寶 馨, 中山大地, 立川康人, 佐山敬洋, 中川 一, 里深好文ほか: "A rainfall-sediment-runoff model in the upper Brantas River, East Jawa, Indonesia"京都大学防災研究所年報. 247-257 (2001)
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[Publications] Takara, K., Sayama, T., Nakayama, D., Tachikawa, Y.: "Development of Rainfall-Sediment-Runoff Model in the Upper Brantas River, Indonesia"第3回水文過程のリモートセンシングとその応用に関するワークショップ. (印刷中). (2002)
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[Publications] Sunaryo, T., Raimond R, Harry, S., Takara, K.: "Conservation and management of reservoirs in the upper Brantas River in terms of sedimentation problem"第9回世界湖沼会議論文集. 第5分科会. 112-115 (2001)