2001 Fiscal Year Annual Research Report
学校・地域・企業連携による高校教育改革の可能性に関する実証的研究
Project/Area Number |
12610230
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
町井 輝久 北海道大学, 高等教育機能開発総合センター, 教授 (60091500)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横井 敏郎 北海道大学, 大学院・教育学研究科, 助手 (40250401)
青木 紀 北海道大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (80125484)
小出 達夫 北海道大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (70001823)
山岸 みどり 北海道大学, 高等教育機能開発総合センター, 教授 (20211625)
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Keywords | 学校地域連携 / school-to-work / 体験学習 / インターンシップ / 高校大学連携 / 総合的学習の時間 / 高校教育改革 / 中高一貫教育 |
Research Abstract |
平成13年度は、国内においては東京都、岐阜県、福島、北海道等で総合学科高校および専門高校の訪問調査を、また国外においてはアメリカ、オレゴン州及びワシントン州で高校、大学、コミュニティカレッジ、行政機関の訪問調査を実施した。また本テーマに関わって13年12月に本学でポートランド州立大学の教授とジョイントシンポジウムを行った。 総合学科高校の調査では、「産業社会と人間」等の科目における体験学習は、生徒の進路意識形成や職業観に大きな役割を果たしていることが明らかになったが、2,3年次に継続する体験学習のあり方、普通教科との関連等でいくつかの課題が残されている。また「総合的学習の時間」が普通高校、中学等で導入された場合、協力企業や施設等の問題が生じることへの不安も多く、学校と企業とのパートナーシップが地域的に確立されることの重要性を示唆していた。 中高一貫教育を進める高校では、地域連携によって一層一貫教育の効果を高めること、中学だけでなく大学との連携が重要であること、が明らかになった。 専門高校調査では、東京科学技術高校など大学進学をめざす工業高校が増加している。大学との接続のあり方がますます重要な課題となっていることがわかった。また総合学科はチャレンジスクールなど不登校の生徒たちの教育機関としても重要であることがわかった。また地域連携では高校と大学との連携が今後ますます重要になることが明らかになった。 オレゴン州及びワシントン州では、1998年にschool-to-work opotunity actが廃止された後も高校教育改革の重要な柱として各校において取り組まれていた。ワシントン州ではschool-to-workの高校での取り組みを進めるために州の教育局にプロジェクトチームが設置され、さまざまなプログラムが実施されていた。オレゴン州においては高校の学習目標としてCIM/CAMを位置づけ、それを大学入試システムとしてPASS(Promoting Access and Success for Students in Higher Education)が導入されていることも大きな役割を果たしてることが明らかになった。体験学習においては、大学・高校と企業・機関との連携を進め、インターンシップを仲介する機関の必要性が明らかになった。日本においてもユニバーシティスクールパートシップについてのさまざま実践を進めることが重要であると思われた。
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Research Products
(2 results)