2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12610241
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
水本 徳明 筑波大学, 教育学系, 助教授 (90239260)
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Keywords | 意思決定 / 算数指導 / 学級経営 / 学校経営 |
Research Abstract |
1.インタビュー調査・事例調査 算数指導の方針、指導の困難な単元、指導の工夫、算数指導のアイディアの獲得源、学級経営の方針、学級経営の困難点、学級経営の工夫、学級経営のアイディアの獲得源等について、小学校教員に対しインタビューを実施した。 また、教師の行う算数指導や学級経営に対する指導や、それらに関わる学校内部における組織体制について、小学校校長に対してインタビューを実施した。 さらに、算数指導を中心として特色ある教育活動を実施している学校において、その指導の実際を観察した。 2.質問紙調査 小学校教師129名に対して、質問紙調査を実施した(郵送法)。質問内容は、算数の指導の難しい単元、その指導が難しい理由、担任する学級の学級経営上の困難点、その困難な理由、算数指導や学級経営に関する外部情報を獲得しようとする姿勢、などである。本調査は、次年度に実施予定の本格的な質問紙調査へ向けての予備調査としての意味を持っている。 3.結果 以上の調査の結果を分析し、次のような傾向を明らかにした。算数指導においては、数や図形に関わる基礎概念の指導に困難を感じている教師が多く、学級経営においては、保護者の価値観の多様性を背景とした子どもの規範意識の低下が問題と感じられている。そうした問題の解決に向けて多様な工夫を行っている教師とそうでない教師が存在している。また、学校としてもそのような問題の解決に向けて組織的努力を行っている学校とそうでない学校が見られる。
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