2002 Fiscal Year Annual Research Report
大学関係保育所にみる異文化接触と留学生子どもの子育て支援ほうさくに関する基礎的研究
Project/Area Number |
12610274
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
森山 日出夫 九州大学, 留学生センター, 教授 (40038287)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 民子 平安女学院大学, 現代文化学部, 教授 (40046470)
勅使 千鶴 日本福祉大学, 社会福祉学研究科, 教授 (20086010)
佐々木 享 愛知大学, 短期大学部, 教授 (10083601)
野呂 アイ 尚絅女学院短期大学, 教授 (40113279)
宍戸 健夫 佛教大学, 社会学部, 教授 (20086135)
|
Keywords | 大学関係保育所 / 異文化接触 / 留学生 / 子育て支援 / 保育師 / 多文化理解 / 適応 / 社会福祉 |
Research Abstract |
研究目的で日本に留学している学生・研究者の数は年々増加し全国で約10万人に達しており,その出身の国・地域や民族も多様化している。家族同伴の留学も増加しており,その子育てに対する支援は,留学生本人に対する支援とともに,国際交流の重要な一環を構成している。 本研究では,大学関係の保育園について現状と問題点を明らかにすることを主要な目的とした。調査対象として取り上げた保育所は,最初教職員組合による共同保育所として設立され,認可保育所へと展開してきた歴史を持っている。日本における保育運動の発展において先導的役割を果たした,この大学関係保育所の運動について関係各園の資料をもとにその意義と役割について詳細にまとめた。 また,私立大学における保育所の実態についてその全てを網羅するには至らなかったが,主要な国立大学の保育所についてその原状と問題点を洗い出した。 さらに,留学生支援という意味では大学内にある保育所以上に大きな役割を果たしている香椎浜及び愛咲美保育園(福岡市)を対象に多様な視点から調査分析を行った。 外国人留学生の子弟を多く受け入れている保育園では,日々さまざまな異(多)文化接触が行われている。次世代を担う子供達に対して実施されている国際理解を促進する手法の実態を明らかにし,そこで育っている子供達のみならず,受け入れた園の保育者及びそこに子どもを預けている外国人の親と日本人の親とが,それをどのように受け取り,自らの国際理解の深化に果たしている役割を明らかにし,その問題点と諸問題解決の支援組織の構築について検討した。 こうした保育園で育った子供達自身が,その経験についてどのような意識を持っているか,又,その家族がどのような評価を下しているかなどについての分析が課題として残されている。
|
Research Products
(5 results)
-
[Publications] 清水民子, 勅使千鶴: "大学関係保育所の役割I-留学生の子育てに対する支援方法-"日本保育学会第54回大会講演予稿集. 234-235 (2001)
-
[Publications] 勅使千鶴, 清水民子: "大学関係保育所の役割II-異文化接触の諸問題-"日本保育学会第54回大会講演予稿集. 236-237 (2001)
-
[Publications] 佐々木 享, 森山日出夫: "日本における大学関係保育所の広がり"日本保育学会第54回大会講演予稿集. 672-673 (2001)
-
[Publications] 清水民子, 勅使千鶴: "大学関係保育所の役割III-留学生の子育てに対する支援方法-"日本保育学会第55回大会講演予稿集. 636-637 (2002)
-
[Publications] 勅使千鶴, 清水民子: "大学関係保育所の役割IV-異文化接触の諸問題-"日本保育学会第55回大会講演予稿集. 638-639 (2002)