2001 Fiscal Year Annual Research Report
行政評価の新次元―地方分権下における文化行政施策を中心に
Project/Area Number |
12620102
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
重森 臣広 立命館大学, 政策科学部, 助教授 (50235529)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 隆知 立命館大学, 政策科学部, 助教授 (10268146)
勝村 誠 立命館大学, 政策科学部, 助教授 (80319491)
村山 晧 立命館大学, 政策科学部, 助教授 (50230016)
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Keywords | 行政評価 / 文化行政 / 地域研究 / 政策科学 / 政策史 / 地域史 |
Research Abstract |
(1)本年度は、本研究の課題の一つである琵琶湖博物館関連調査のデータ整理・解析、調査のまとめを行ない、文化施設としての琵琶湖博物館およびその運営施策の評価を『施策としての博物館の実践的評価:琵琶湖博物館の経済的・文化的・社会的効果の研究』(村山晧編、雄山閣、2001年12月)として刊行した。これは、本研究組織と博物館関係者との共同研究の成果であり、評価技法に関しても政治学、経済学、文化史学など多彩なアプローチに依拠した学際的研究である。本研究組織関係で収録された論文は、村山皓「博物館の文化的効果についての事業施策評価」(同書52〜72頁)、村山晧「地域への関与の深まりの効果モデルによる博物館の社会的評価」(同書103〜126頁)、重森臣広「博物館に期待される効果と時代特性」(同書127〜137頁)、村山晧「琵琶湖博物館の効果についての分析と考察のまとめと提言」<同書160〜174頁)である。 (2)文化政策評価にとって有用な基礎情報のデータベース設計作業の一環として、本年度は、京都府南部地域における地域関連文献データベース、英国救貧法調査会資料データベースの設計および運用へ向けた準備作業を行なった。前者は地域固有の史料の発掘と整理が目的である。これにたいして、後者は、中央政府による政策転換に伴う中央/地方間の政策的コミュニケーションのありようを探求するという理論的な意図にもとづく史料整理という性格をもつ。いずれのデータベースもWeb経由の活用を可能にするよう設計されている。 (3)次年度の調査研究へ向けた準備作業が行なわれた。基礎自治体における文化行政の評価に関しては、京都府向日市をフィールドにこれまでの文化事業を事務事業単位で整理し、そのデータベースを作成するとともに、地域特性を勘案しながら文化施策評価のための基礎資料の作成を行なった。また、次年度に予定されている文化政策関連の住民意識調査の準備作業に着手した。文化政策評価の史的次元に関しては、英国救貧法調査会資料および関連史料・文献をもとに、就労支援政策に焦点を据えた理論分析を行なった。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 村山皓: "博物館の文化的効果についての事業施策評価"施策としての博物館の実践的評価. 52-72 (2001)
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[Publications] 村山皓: "地域への関与の深まりの効果モデルによる博物館の社会的評価"施策としての博物館の実践的評価. 103-126 (2001)
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[Publications] 重森臣広: "博物館に期待される効果と時代特性"施策としての博物館の実践的評価. 127-137 (2001)
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[Publications] 村山晧(編): "施策としての博物館の実践的評価:琵琶湖博物館の経済的、文化的、社会的効果の研究"雄山閣. 206 (2001)