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2002 Fiscal Year Annual Research Report

1990年代の銀行の不良債権処理と経営合理化努力に関する実証分析

Research Project

Project/Area Number 12630103
Research InstitutionWakayama University

Principal Investigator

竹内 哲治  和歌山大学, 経済学部, 助教授 (50294294)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 筒井 義郎  和歌山大学, 経済学研究科, 教授 (50163845)
Keywords銀行 / 経営合理化 / ガバナンス
Research Abstract

経営悪化の銀行の抽出および経営合理化の程度の計量的な分析をガバナンスの観点から行うことが目的である。ガバナンスしている主体とし,資本市場,銀行の株主,および金融規制当局を考え,銀行の合理化の程度にどのような影響を与えているか分析することを目標とした。興味のある結果も得られたが,全体としては理論を支持する結果とは行かない部分があり,分析の最終段階には至っていない。そのため,モデル再構築と基本統計の再確認のために経営努力について再検証を行った。
具体的には,1990年代の銀行の再編や改革について経営努力を示す変数としてROA・経費率・従業員数比率・店舗数比率・賃金率・人件費率などの財務変数における統計的に把握することに努めた。はじめに,業態別・業績別の推移の特徴を捉えた。次に,銀行の市場評価がどのように影響するか否か回帰分析を試みた。1990年以前のバブル期に水準の高かった経費率等は,1990年代の初めには低く抑えられるよう減少傾向にあった。しかしながら,1990年代半ばには水準が多少増加し,1990年代終わりから2000年代はじめにかけて横ばいに推移している。これは,1990年代終わりに経営悪化行が整理されたことも一因と考えられる。また,合弁や吸収を行った銀行は行わない銀行よりは異なった水準であったが,前年度からの調整分やガバナンスを考慮すると影響はない。業態や資産の規模といった変数が大きく影響していた。一方,業績は業態や資産の規模ほど有効な変数ではないと結論した。
また,ガバナンスが説明できないことが,わが国の金融業界の構造によるものなのか,副次的な研究として業界の競争が行われているか否かについても分析している。

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Published: 2004-04-07   Modified: 2016-04-21  

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