2001 Fiscal Year Annual Research Report
連続体力学に現れる偏微分方程式の研究と数式処理ソフトの応用
Project/Area Number |
12640159
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
伊東 裕也 電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (30211056)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 稔 電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (00182791)
内藤 敏機 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (60004446)
田吉 隆夫 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (60017382)
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Keywords | Korn不等式 / ベクトル値関数 / 正値性 / 弾性体方程式 / 圧電体方程式 / 層状媒質 |
Research Abstract |
今年度は,研究課題に関連して以下の研究を行った. 1.境界に接するベクトル場に対する(あるいはそれに共役な境界条件をもつ)Korn不等式の研究を継続し,次の新しい結果を得た.部分積分を用いた証明法では,境界まで込めてC~2級の,境界に接するベクトル場が,対応する1階のSobolev空間において稠密となることが重要である.この条件が満たされるような領域の特異性のクラス(区分的にC^2級に近い)を提案した.また,この条件を満たす領域において,境界に接するベクトル場のつくる1階のSobolev空間を,境界まで込めてC~2級のベクトル場の生成する積分曲線の言葉を使って特徴づけた. 2.ベクトル値関数の1階偏導関数を用いて表される,定数係数で対称形のエネルギー積分が,任意の有界なLipschitz領域上で「正値」となるための,係数に課される十分条件を与えた.(これは強い意味でK_<orn>不等式の拡張となっている. )現在,ここで得られた条件の必要性について調べている. 3.必ずしも等方的でない2種類の弾性体がつくる層状媒質に対する,弾性体方程式(あるいは圧電体方程式)の解の正則性について,以前に等方的弾性体の場合に得られた清水氏の得た結果の拡張をほぼ完成した.(進行中)
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