2000 Fiscal Year Annual Research Report
環境にやさしい次世代ドライポリシング法に関する研究
Project/Area Number |
12650122
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
安永 暢男 東海大学, 工学部, 教授 (70256171)
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Keywords | メカノケミカルポリシング / クリーン研磨技術 / ドライ研磨 / 定圧研磨装置 / シリコンウエハ / 砥石研磨 / BaCO_3砥石 |
Research Abstract |
半導体産業の基幹材料であるシリコンウエハの研磨には,KOH水溶液とシリカパウダーを混合した大量の化学スラリーが使用されているが,作業者の安全確保や地球環境の保護の観点から今後はこれらの化学スラリーの使用量削減さらには廃棄が望ましい.代替技術として申請者らが開発した軟質砥粒によるメカノケミカルポリシング法が注目されている.これは化学液を用いずに超平滑・無ひずみの高精度研磨を可能にする次世代型加工法であり,湿式加工よりもドライ加工に適する。さらにこの軟質砥粒を素材とするメカノケミカル砥石を用いれば,研磨砥粒の消費量自体を極く僅かに抑えることが可能となり,環境にやさしいクリーン研磨技術として極めて有望と考えられる。 そこで本研究では 1)各種ドライ雰囲気中での研磨実験を行い,加工能率や表面特性に及ぼす雰囲気劾果を確認する.そのために不活性ガス,酸素ガスなどの各種雰囲気ガス中での研磨実験が可能な,変雰囲気ドライ定圧研磨装置の試作を行った.これを用いて平成13年度に遊離砥粒方式での各種研磨実験を行い,ドライポリシングに最適な加工雰囲気ならびに当該雰囲気における最適加工条件を見出す。 2)ドライポリシングに適したメカノケミカル砥石を開発する.本年度はシリコンウエハの鏡面加工に適する結合剤レスのBaCO3砥石を試作し,定圧研磨を試みた.砥石の表面形状を調整することにより効率的な研磨が可能であることを見出した.来年度は他素材のメカノケミカル砥石の試作・最適化により本方式の実用化を目指す.
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