2001 Fiscal Year Annual Research Report
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12650129
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Research Institution | Shizuoka Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
大塚 二郎 静岡理工科大学, 理工学部, 教授 (30016787)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
濱村 実 東芝機械(株), 技術研究所, 研究職
越水 重臣 静岡理工科大学, 理工学部, 講師 (20267868)
丹羽 昌平 静岡理工科大学, 理工学部, 教授 (30023287)
先生 宗宏 先生精機(株), 常務取締役(研究職)
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Keywords | 外乱オブザーバ / 超精密位置決め / ナノメートル位置決め / 象限突起誤差 / ブラシモデル / 高精度化 |
Research Abstract |
1.1nm分解能の位置決め装置の製作と位置決め実数 1nm分解能のリニアスケールをフィードバック用変位センサとして用いて、DCサーボモータ、ボールねじ、リニアポールガイドより構成される一軸の位置決め装置を製作した。 この装置でストローク100μmのステップ応答試験を行った。この装置のすべての転がり要素の総合した非線形ばね特性を考慮したPID制御を適用して、位置決め分解能1nm、位置決め誤差のかたより3.1nm、ばらつき2.2nmを達成した。 2.非線形ばね特性の測定法とモデル化 位置決め装置のすべての転がり要素の非線形ばね特性を、本研究で開発した手動印加力法、微動印加力法により測定した(特許出願、特開2000-11145)。 アメリカのC.Canudas de Witらが、すべり要素の摩擦力特性をブラシモデルで非線形表示しているが、これを転がり要素にも適用したところ、うまくモデル化できることがわかった。 3.1nm分解能の位置決め装置のシミュレーション ブラシモデルを用いて1の位置決め装置の制御系のシミュレーションを行ったところ、周波数特性は実験値と合ったが、過渡特性はコンピュータの能力不足で実験値と比較できなかった。 4.円弧補間の象限突起誤差への応用 空気静圧案内のリニアモータ駆動XYステージの一軸にリニアボールガイドを付加して、円弧補間したところ象限突起誤差を得た。これを上記の3のモデルによりシミュレーションしてみたが、実験より得た突起誤差とはあまり合わなかった。 5.非線形外乱オブザーバの効果 上記の装置の象限突起誤差を、ブラシモデルより構成される非線形外乱オブザーバにより摩擦力を推定してフィードバックする方法は、理論上は効果的であるが、実験で確かめるには至らなかった。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 大塚二郎, 大橋康二, 羽山定治: "精密・超精密位置決めの現状と将来予測"精密工学会誌. 67巻2号. 173-178 (2001)
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[Publications] 大塚二郎: "ITの次はナノテクノロジー"静岡理工科大学紀要. 9号. 7-16 (2000)
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[Publications] 大塚二郎, 青木一平, 石河智海: "転がり要素の非線形ばね特性の研究(第1報、簡易測定法)"精密工学会誌. 66.6. 944-945 (2000)
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[Publications] 精密工学会 超精密位置決め専門委員会(大塚二郎編集長): "次世代精密位置決め技術"フジ・テクノシステム. 650 (2001)