2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12650536
|
Research Institution | Kyushu Tokai University |
Principal Investigator |
渡辺 千賀恵 九州東海大学, 工学部, 教授 (90029330)
|
Keywords | 自転車 / 商店街 / ライリーの法則 / ハフ・モデル |
Research Abstract |
買物客がマイカーで郊外の大規模ショツピングセンターに出かけるようになって以来、都心商店街ではマイカー来客が減少するなかで売上げが低下している。そのため、最近ではいわゆる中心市街地活性化法が制定されて、「都市の顔」とも言うべき都心商店街の衰退に歯止めをかけようとの政策がスタートしている。 こうした動向のなかで、都心商店街においては今後、マイカー来客に依存しすぎない商業活動を模索する必要が高まるであろう。言い換えれば、自転車やバス・電車による来客にターゲットの重点を移す工夫が求められるであろう。この研究では、このうち前者の場合を対象とした。 都心商店街が自転車来客に注目する場合、まず知っておきたいことは、第一に自転車来客が集まってくる空間的範囲(自転車商圏)の形と広さである。第二は、隣接商店街と競合している場合の、自転車商圏の境界線である。そして、第三は自転車来客の買物発生頻度である。これらが判明すれば、市場の空間的イメージが鮮明になると思われる。 この研究では、商業地理学で確立されている「ライリーの法則」と「ハフ・モデル」を自転車商圏に適用して、境界線を数学的に決める方法を考察した。また、商店街への距離につれて、買物頻度と自転車分担率がどのように変化するのかも考察した。 その結果、第一に自転車商圏の境界線は円の式で表現できることが明らかになった。第二に、その円の位置と半径は商店街の規模に大きく影響されることが判った。第三に、主婦の買物頻度は距離によってあまり変化せず、平日で0.0〜0.2回/日、休日で0.2〜0.4回/日であることが判明した。
|