2001 Fiscal Year Annual Research Report
最終処分場浸出水中のダイオキシン類除去のための凝集直接ろ過システムに関する研究
Project/Area Number |
12650542
|
Research Institution | MURORAN INSTITUTE OF TECHNOLOGY |
Principal Investigator |
穂積 準 室蘭工業大学, 工学部, 教授 (80002921)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 英樹 室蘭工業大学, 工学部, 助手 (70210713)
|
Keywords | SS / 色度 / COD / 凝集処理 / 塩化第二鉄 / ダイオキシン類 |
Research Abstract |
本年度は,まず初めに昨年度得られた凝集実験の結果の妥当性について確認実験を行った.塩化第二鉄を凝集剤とした場合の最適凝集pHを求め,濁度についてはpH4以上の全領域で90%以上の安定した除去率が得られ,色度,CODについてはpH4〜4.5の狭い領域で最大の除去率(50〜70%)が得られた.これより,濁度,色度,CODの同時除去を目的とする場合の最適凝集pHは4〜4.5であることが判った.次ぎに,最適凝集pH域において凝集剤注入率に伴う除去率の変化を求めた.濁度については注入率50mg/l以上で90〜95%のほぼ一定の除去率が得られ,色度,CODについては注入率の増大とともに除去率は高くなり,注入率300mg/lで除去率はそれぞれ75,65%程度となった.ただし,注入率50〜100mg/l以上では除去率の伸びは小さかった.一般に,通常の急速ろ過においては除去可能な限界粒子径は5〜10μmとされている.そこで,最適凝集条件(pH4〜4.5,凝集剤注入率100mg/l)下における生成フロックの粒度分布を求めた.濁度成分については生成フロックのほぼ全て,色度成分についてはその90%が5〜8μm以上になっている結果が得られた.これより,凝集沈殿・ろ過によって生成フロックの大半を除去し得ることが判った.最後に,測定例は極めて少ないが,ダイオキシン類の除去について検討した.ダイオキシン類の除去率は濁度の場合と同様に90%以上であった.ダイオキシン類はその殆どが濁度成分(一部は色度成分)と付着していることから,両者の凝集性状は同一になるものと判断される. 北海道内の実処理施設に対するアンケート調査では,凝集剤として塩化第二鉄とPACが多用され,中性から弱アルカリ側のpHで凝集処理され,SS,CODの除去率はそれぞれ10〜95,5〜75%と地域によって大きく相違し,改善の余地があることが判った. 平成13年に計画していたパイロットプラントによる直接ろ過システムの実験は研究期間を延長して実施することを計画している.
|
Research Products
(1 results)