2001 Fiscal Year Annual Research Report
二酸化炭素を生じない、製鋼ダストからの金属亜鉛直接回収法
Project/Area Number |
12650737
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Research Institution | SAITAMA INSTITUTE OF TECHNOLOGY |
Principal Investigator |
阿座上 竹四 埼玉工業大学, 工学研系, 教授 (50006029)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
巨 東英 埼玉工業大学, 工学部, 助教授 (10255143)
島本 聡 埼玉工業大学, 工学部, 教授 (10118664)
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Keywords | 製鋼ダスト / 金属亜鉛製造 / 鉄還元揮発法 / 粗酸化亜鉛 |
Research Abstract |
年間50万トンに達する製鋼ダストに含まれる亜鉛は約15万トンと、わが国亜鉛製錬量の25%に匹敵することから、その回収技術の改良確立が急激となっている。 本研究では、申請者らが永年研究を続けてきた鉄還元揮発法を適用し、現有技術で製造した粗酸化亜鉛に廃鉄粉を配合し、金属亜鉛を得るプロセスについて実験を行ってその優位性を確認することと企図した。 実験はまず小規模実験により製鋼ダスト中の不純物の分離について調べ、空気中1000℃、120分の処理で鉛、塩素とともにほぼ完全に除去できることがわかった。また、不純物を除去したダストに廃鉄粉を1:1.0の割合で配合し、1000〜1100℃に加熱すると減圧下では60〜40分で亜鉛を完全に揮発できることが確かめられた。 次に金属亜鉛製造反応のスケールアップを目的として1回に1kg程度の処理が可能な装置を設計、製作し、実験を行った。 実験装置本体は直径120mm、高さ500mmのステンレス円筒を用い、内部に黒鉛製部品を組み立てて還元揮発と液体亜鉛の採取が行える装置を製作した。原料は粗酸化亜鉛に廃鉄粉と少量の消石灰を配合し、金型でプレスしてブリケットとして実験に用いた。 この装置による実験を繰り返し、1050℃、1時間の加熱で亜鉛を完全に還元揮発させ、リサーバー内に液体亜鉛として回収することができた。 さらに残滓を粉砕、〓選することにより鉄分を回収し、再び還元剤として利用するための基本条件を明らかにした。 本法の工業下により製鋼ダストの処理工程に対して大きい経済効果を期待することができる。
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