2001 Fiscal Year Annual Research Report
バイオマス資化性酵素を用いた機能性オリゴ糖生産プロセス
Project/Area Number |
12650765
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
林 良茂 金沢大学, 工学部, 教授 (60019750)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荻野 千秋 金沢大学, 自然科学研究科, 助手 (00313693)
川西 琢也 金沢大学, 自然科学研究科, 助教授 (80234087)
清水 宣明 金沢大学, 工学部, 教授 (50019634)
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Keywords | 熱水処理 / オリゴ糖 / 発泡体型性 |
Research Abstract |
バイオマス資源は地球上に最も多く存在する有機資源であり、再生可能で、クリーンなエネルギー資源として着目されている。その一つとして木材を原料とした生分解性発泡体の成型物の創製があげられる。この成型物は木材を原料としており、従来の石油化学物質を用いた発泡体に対し、生分解性を有する環境負荷の少ない製品が期待できる。また、バイオマス資源の利用方法として、木材中に約50%含まれているセルロースからの糖類への変換が考えられる。親水性を有する炭水化物はグリコシド結合の部分加水分解により水系媒体に溶解するので高圧熱水反応を用いることにより化学物質に依存せずにセルロースの分解が可能となる。以上の研究計画に基づき、本研究ではバイオマス資源の有効利用を目的として、未利用バイオマスからの生分解性発泡体の成型とセルロースを熱水反応により、糖類へ変換する方法について実験的に検討を行い、各検討項目において以下の知見を得た。 発泡体成型については、(1)本研究で用いた液化方法によりポリオールに木材を溶解し、ウレタン発泡の原理により発泡成型物を得ることができる。(2)液化に際しポリオール中に溶かすおがくずの量が多いほど圧縮応力が高い発泡成型物ができる。(3)発泡させる際の温度が高いほど圧縮応力が高い発泡成型物になる事が明らかとなった。セルロースの分解については、(1)セルロースの加水分解は170℃以上で起こる。(2)セルロース加水分解生成物である糖類は温度、時間によりグルコースの熱分解生成物であるアルデヒド等の低分子量物質に分解される。(3)セルロースの加水分解生成物であるグルコースを得るための最適な条件は240℃反応保持時間0minである。それ以上の温度や保持時間にするとグルコースの熱分解がおこりグルコースめ収率が下がる。(4)触媒の添加はセルロースの加水分解だけでなくグルコースの熱分解も促進する事が明らかとなった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] C.Ogino et al.: "Identification of novel membrane-bound phospholipase D from Streptoverticillium cinnamoneum"Biochimica et Biophysica Acta. 1530. 23-31 (2001)
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[Publications] C.Ogino et al.: "Improvement of transphosphatidylation reaction model of phoapholipase D from Streptoverticillium cinnamoneum"Biochemical Engineering Journal. (in press).