2000 Fiscal Year Annual Research Report
南アルプス山麓山村における農業的土地利用の変容と安全環境の形成
Project/Area Number |
12660217
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
木村 和弘 信州大学, 農学部, 教授 (40021092)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 純 信州大学, 農学部, 助教授 (40262696)
佐々木 邦博 信州大学, 農学部, 教授 (10178642)
星川 和俊 信州大学, 農学部, 教授 (40115374)
内川 義行 信州大学, 農学部, 助手 (20324238)
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Keywords | 南アルプス山麓 / 中山間地域 / 土地利用 / 急傾斜地水田 / 農地荒廃化 / 直接支払制度 / 安全環境 |
Research Abstract |
(1)今年度は、長野県南部の阿南町を主な対象地として、山間地域の農地の立地状況の把握と農地荒廃化の実態調査を行った。また、安全環境の形成を模索している各地の山村の概況調査を行った。 (2)阿南町の水田473haは、368団地に分けられる。1団地当たり1.3haという狭小な団地が分散して存在している。傾斜1/20未満の団地はわずか3%にすぎず、他は全て1/20以上の急傾斜地にある。1/10以上の団地が80%を占めている。 (3)1984年から行ってきた荒廃地調査と今回の調査をふまえて、経年変化を把握した。1984年当時は、荒廃地の存在しなかった団地は235団地であったが、現在では48団地に減少し、荒廃化が著しく進行していることがわかった。 圃場整備された団地や部分整備が行われた団地では荒廃地は少ないが、未整備団地では団地の外縁部から荒廃化が進行している。 (4)荒廃地調査と同時に、荒廃化の防止を目指す中山間地域直接支払事業の導入状況も検討した。今年度の事業申請団地はわずか12団地にすぎず、これらも大部分が整備された団地であった。 (5)以上の成果は、発表準備中である。
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