2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12660292
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Research Institution | Nippon Veterinary and Life Science University |
Principal Investigator |
山野 秀二 日本獣医畜産大学, 獣医畜産学部, 教授 (20001539)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内藤 善久 岩手大学, 農学部, 教授 (40003785)
添田 聡 日本獣医畜産大学, 獣医畜産学部, 助手 (90318569)
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Keywords | 軟骨異形成 / 矮小体躯症 / 骨端軟骨板 / BrdU / アルシアンブルー染色 / トルイジンブルー染色 / 褐毛和種牛 / 肥大軟骨細胞 |
Research Abstract |
軟骨異形成性矮小体躯症の四肢骨端軟骨板軟骨細胞における増殖活性を解析するために、秋田県北部の褐毛和種牛に認められた8症例(8〜12ヶ月齢)について、上腕骨近位端、大腿骨遠位端および脛骨近位端の骨端軟骨板軟骨細胞におけるBrdUの取り込みを免疫組織化学的に検索した。この結果、BrdU陽性軟骨細胞は骨端軟骨板の周縁部にのみ少数認められ、中央部では全く認められなかった。このことから、骨端軟骨板における増殖軟骨細胞の分布の偏りによって、骨端部の長軸方向の成長が不均一となり、骨端部の変形が生じたものと考えられた。また、骨端軟骨板内部に不規則に分布する肥大軟骨細胞の周囲にも増殖軟骨細胞が認められないことから、増殖軟骨細胞からこれらの肥大軟骨細胞への分化は生後8ヶ月以降は生じておらず、骨端軟骨板内部の不規則な肥大軟骨細胞は比較的若齢時に形成されたものと考えられた。また、本疾患の組織学的変化が四肢長管骨以外に生じているかどうかを確認するため、椎骨、胸骨および助軟骨接合部における骨端軟骨板の変化を組識化学的検索を行った。この結果、軟骨基質におけるアルシアンブルー染色陽性の粗大顆粒の沈着、トルイジンブルー染色によるメタクロマジーの部分的消失が認められ、軟骨基質の異常が生じているものと考えられた。しかし、骨端軟骨板内部における肥大軟骨細胞の分布等、四肢長管骨骨端軟骨板に特徴的に認められた変化は明らかではなかった。今後さらに詳細な検討を行う予定である。本疾患の骨端軟骨板における初期変化の組織学的変化については、現在、胎生期や新生子期における症例を収集、検索中である。また、骨端軟骨板軟骨細胞の分化に関連するオステオカルシン、オステオネクチン、オステオポンチンおよびアルカリフォスファターゼの発現に関して、in situ hybridization法を実施中である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Soeta,S., et al.: "Immunohistochemical observations on the initial disorders of the epiphyseal growth plate in rats induced by high dose of vitamin A."Journal of Veterinary Medical Science. 61・3. 233-238 (1999)
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[Publications] Soeta,S., et al.: "Histological disorders related to the focal disappearance of the epiphyseal growth plate in rats induced by high dose of vitamin A."Journal of Veterinary Medical Science. 62・3. 293-299 (2000)