2002 Fiscal Year Annual Research Report
フィラリア症撲滅のための新戦略-尿を用いた診断法の確立と応用
Project/Area Number |
12670243
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Research Institution | Aichi Medical University School of Medicine |
Principal Investigator |
伊藤 誠 愛知医科大学, 医学部, 助教授 (90137117)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 英作 愛知医科大学, 医学部, 教授 (70153187)
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Keywords | フィラリア症 / 診断 / ELISA / 尿 / 疫学 |
Research Abstract |
WHOにより推進されているリンパ系フィラリア症のelimination計画に不可欠な流行地の発見、対策の効果判定のための、尿を用いた診断法の確立・標準化が本研究の第一の目的である。 1、尿ELISA法の、流行地の発見のための大規模調査への適用 (スリランカ・ネパール) リンパ系フィラリア症のelimination計画に不可欠な治療対象となる流行地を発見するための大規模な疫学調査にこの尿ELISAを使う場合を想定し、流行状況が不明なスリランカ(スリランカのマタラ地区内の14の地域)およびネパール(Judigaun村)で疫学調査を行った。その結果、スリランカの調査では約4%の住民が尿IgG4抗体陽性と判定され、そのうち10%は抗原も陽性であった。またネパールの調査では、244人中51%が尿IgG4抗体陽性であった。特に10才未満では血清中の抗原が陰性であったのに、20%に尿中抗体が検出され、尿ELISA法が新たな流行地の発見に有用な方法であることが確認できた。 2、尿ELISA法の、フィラリア症対策評価のための大規模調査への適用 (中国・淅江省) リンパ系フィラリア症のelimination計画に不可欠な対策評価のための大規模な疫学調査にこの尿ELISAを使う場合を想定し、10年前にフィラリア症対策が完了した中国淅江省永嘉県において、約2,800の尿検体を採取し、尿ELISA法で抗体を検査した。その結果、17才以下の小中学校生はすべて陰性であり、尿ELISA法がフィラリア症対策の評価にも有用であることが示された。 3、尿中抗原検出法の開発 フィラリア症患者尿中にフィラリア由来抗原を検出するELISA法を開発した。患者尿中に抗原が検出され、その量は血清中の抗原と相関することが示された。さらに検討が必要であるが、現在広く使われている血清を用いた方法にとってかわるものと期待され、研究が継続されている。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Weerasooriya, M.V.: "Prevalence and levels of filarial-specific urinary IgG4 among children under 5 years of age, and the association of antibody positivity between children and their mothers"American Journal of Tropical Medicine and Hygiene. (In press). (2003)
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[Publications] 伊藤 誠: "抗原検出法の信頼性と問題点-特にリンパ系フィラリア症診断について"Clinical Parasitology. 13. 19-21 (2002)
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[Publications] Islam, M.Z.: "Diagnosis of visceral leishmaniasis by ELISA using urine samples"Clinical and Diagnostic Laboratory Immunology. 9. 789-794 (2002)
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[Publications] Weerasooriya, M.V.: "Prevalence and intensity of Wuchereria bancrofti antigenaemia in Sri Lanka by Og4C3 ELISA using filter paper-absorbed whole blood"Transaction of the Royal Society of Tropical Medicine and Hygiene. 96. 41-45 (2002)
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[Publications] Itoh, M.: "Sensitive and specific enzyme-linked immunosorbent assay for the diagnosis of Wuchereria bancrofti infection in urine samples"American Journal of Tropical Medicine and Hygiene. 65. 362-365 (2001)
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[Publications] Weerasooriya, M.V.: "Epidemiology of bancroftian filariasis in three suburban areas of Matara, Sri Lanka"Annals of Tropical Medicine and Parasitology. 95. 263-273 (2001)