2000 Fiscal Year Annual Research Report
食塩摂取量及び血圧に対する低Na調味料の二重盲検無作為化試験
Project/Area Number |
12670350
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
鈴木 美詠子 (中村 美詠子) 浜松医科大学, 医学部, 助手 (30236012)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保 伸朗 浜松医科大学, 医学部, 助手 (00303545)
青木 伸雄 浜松医科大学, 医学部, 教授 (10109762)
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Keywords | RCT / 食塩 / 血圧 |
Research Abstract |
【背景・目的】日本人の食塩摂取量は食塩系調味料(醤油、味噌等)からの摂取が約半分を占めており、欧米とは際立って異なった特徴を示している。本研究の目的は日本型食生活を維持しつつ、減塩を達成するために、低Na調味料の使用が有効であるか、また低Na調味料は高血圧対策のポピュレーション・ストラテジーに有用であるかを評価することである.本年は、低Na調味料の使用が食塩摂取量に及ぼす影響を検討した.【方法】二重盲検無作為化比較試験(クロスオーパー法).対象は調査の主旨を理解し、協力の得られた女性16人、男性1人.食塩摂取量は24時間蓄尿(24時間尿比例採集器ユリンメートPを用いて1/50量を採集)による尿中排泄量により評価した。低Na調味料は醤油(食塩12g/100ml)、味噌(9.4g/l00g)、対照調味料は醤油(16g/100ml)、味噌(11.9g/100g)を用いた.醤油は市販容器が同等であったためラベルをはがして使用し、味噌は同等な容器に移し替えて使用した.調味料の使用期間は各1週間である(間の2週間は家庭の調味料を使用).尿等の測定は使用前、及び使用1週間の最終日に実施した.【結果】1週間の低Na調味料の使用により食塩の24時間尿中排泄量は2.3g減少した.また、対照調味料では0.3g増加し、この差は統計的に有意であった.他の尿中排泄ミネラル(K、Ca、Mg)に有意な変化は見られなかった.また、クレアチニン排泄量が身長、体重等から予測された値の±20%を超えた者を除外した(ただし、妊娠中の1人はこの基準の適用外)分析でも、低Na調味料の使用により食塩の24時間尿中排泄量は1.6g減少し(n=13)、対照調味料では1.2g増加し(n=11)、その差は統計的に有意であった.【結論】低Na調味料の使用は、食塩の24時間尿中排泄量を有意に低下させた.
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Research Products
(1 results)