2000 Fiscal Year Annual Research Report
複合糖脂質ノックアウトマウスを用いたガングリオシドの神経再生に於ける役割の解明
Project/Area Number |
12670602
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
安田 斎 滋賀医科大学, 医学部, 講師 (80135467)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川合 寛道 滋賀医科大学, 医学部, 医員
前田 憲吾 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (80324581)
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Keywords | GalNac Transferase / ノックアウトマウス / MAG / 坐骨神経 / 挫滅 / 神経再生 / 複合筋活動電位振幅 / 潜時 |
Research Abstract |
複合糖脂質の神経再生への関与を解明するため座骨神経の挫滅モデルを用いin vivoの検討を行った。N-acetylgalactosamine-Transferase(GalNacT)KOマウスを用いて坐骨神経挫滅後の神経再生過程の電気生理学的検討を行った。同マウスではO,a,b,c-seriesの多種類の複合糖脂質が欠損する。wild type(WT)およびGalNAcT(-/-)の2群間で坐骨神経挫滅後の神経再生過程をpinch reflex testにて感覚神経、神経伝導検査にて運動神経を経時的に検討した。坐骨神経挫滅4日後のpinch reflex testでWT:4.2±1.2mm、GalNacT:4.8±1.5mmの神経伸長が認められたが2群間に有意な差を認めなかった。 一方、神経伝導検査についても、挫滅前のCMAPで潜時はWT:1.5±0.2ms、GalNacT(-/-):1.3±0.2ms、振幅はWT:22.0±5.6mV、GalNacT(-/-):25.6±8.1mV(mean±SD)であり、2群間で潜時、振幅ともに有意差を認めず、CMAPは挫滅4日後には消失したが、3週後に再出現し、4週から7週にかけてなだらかな改善を認めた。この経時的変化はWT、GalNacT(-/-)の2群間で同様であり、振幅、潜時共に有意な差を認めなかった。従ってin vivoでは複合糖脂質の発現が無くても末梢神経の分化、発生が可能であり神経再生も可能であることが示唆された。次に複合糖脂質、、MAGの相互作用の消失による神経再生への影響をin vitroで検討する目的で、GalNAcT KOマウスの後根神経節細胞とMAGの接着実験を試みるべくsolbule MAGを発現するCHO細胞の分与の承諾を得て(Hunter College(NY,USA))おり細胞を受け取り次第開始する予定である。
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Research Products
(1 results)