2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12670880
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
三原 太 九州大学, 医学部・附属病院, 助手 (80253615)
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Keywords | 脳灌流画像 / 磁気共鳴(MR) / 撮像条件 / 最適化 |
Research Abstract |
1.MRを使用した脳の灌流画像は、高濃度造影剤が流入する際のsusceptibility contrastにもとづく信号低下を利用するものである。この方法は、脳虚血性疾患等の診断に有用であり、すでに多くの報告がなされている。また、脳循環諸量絶対値の測定も可能とされ、その報告も散見される。しかしながら、撮像法の最適化に関する研究は、ほとんど行われていない。しかしながら、MR画像の信号強度は、撮像条件により容易に変化するため、灌流画像を評価するにあたり、撮像条件の検討は不可欠である。 2.本年度の基礎的研究では、gradient-echo echo-planar(以下、GRE-EPI)法を用いて脳の灌流画像を撮像する際の、至適echo-time(以下、TE)とflip angle(以下、FA)について実験的検討を行った。GRE-EPI法の撮像条件は設定可能であった、TE=29、39、54、64msec、FA=60、90、120゜とした。ガドリニウム溶液0.2-50mMのプラスチック製のファントムを作成し、健常者の頭部と撮像した。それらの信号強度を測定し、(ガドリニウム溶液と頭部との信号強度差)/(雑音の標準偏差)比(以下、C/N)を求めた。最適条件の判定基準は、ガドリニウムボーラスの推定される血中濃度範囲内で、C/Nが常に負の値をとり、かつC/Nの変化率の大きいものとした。 3.上記の最適条件を満たすものは、TE=54msecであった。FAの影響は小さかった。 4.GRE-EPI法を用いて、脳潅流画像検査を行う場合はTE=54msecが良いと考えられる。 また、その際選択されたFAの影響は小さいものと思われる。
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