2000 Fiscal Year Annual Research Report
進行性腎障害における酸化LDLと物理的因子の役割についての分子生物学的研究
Project/Area Number |
12671023
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
要 伸也 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (60224581)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長瀬 美樹 東京大学, 医学部・附属病院分院, 教務職員 (60302733)
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Keywords | 酸化LDL / LOX-1 / Dahlラット / 腎不全 |
Research Abstract |
腎障害の進行過程における酸化LDL受容体、とくにLOX-1の役割,およびこれと物理的ストレス(糸球体高血圧),酸化ストレスをはじめとする各種増悪因子との関係を解明することを目的に本研究を行っている。本年度の研究実績は以下の通りである。 1)In vivo study まず、高血圧と腎障害のモデルとして、Dahl食塩感受性ラットを用いて、腎臓におけるLOX-1の発現を検討したところ、食塩負荷にて、高血圧、腎障害の進行とともに、LOX-1の腎臓での発現が著明に増加し、降圧薬の投与によりいずれもが抑制された。腎臓内では、血管、間質細胞、硬化糸球体の一部にLOX-1発現の増加を認めた。 次に、慢性腎不全モデルとして、5/6腎摘ラットで同様の検討を行ったところ、やはり5/6腎摘群では残存腎でのLOX-1発現の著明な増加を認めた。予備実験では、間質細胞や一部の尿細管に発現を認めており、さらに詳細に検討を加える予定である。さらに、LOX-1のtransgenic動物を作成中であり、完成後ただちに表現型の解析を行う予定である。 2)In vitro study LOX-1のアデノベクター作成が終了したので、今後は過剰発現による細胞機能への影響を検討予定である。
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