2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12671193
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
土井 秀之 東北大学, 医学部・附属病院, 講師 (90188839)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮崎 修吉 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (50282075)
宮田 剛 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (60282076)
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Keywords | 分岐鎖アミノ酸 / L-Valine / Glutamine / 5-fluorouracil(5-Fu) / 再生 / 増殖 |
Research Abstract |
【目的】分岐鎖アミノ酸(BCAA)の小腸粘膜に対する有用性については種々の報告がなされているが、個々のBCAAでの検討はほとんど無かった。そこで、5-fluorouracil(5-FU)誘発腸炎モデルラットに、高濃度Valine添加中心静脈栄養輸液(TPN)を投与し、L-Valine(Val)の腸粘膜に対する効果を検討した。【方法】Crj;Donryu rat(8週齢、雄性)に、5-FUを40mg/kgの割合で隔日3回腹腔内投与し、腸炎を発症させた。1日輸液馴化の後、翌朝から〈実験1〉ではControl TPN(Cont.群;n=16)、Control TPNにVal粉末を添加し、Val濃度を4倍量、8倍量にした0.86%Val TPN(0.86%Val群;n=19)、1.72%Val TPN(1.72%Val群;n=13)を、〈実験2〉ではControl TPN(C群;n=5)、0.86%Val TPN(V群;n=7)、2%Gln TPN(G群;n=7)を開始し、6日目に解剖した。【結果】〈実験1〉空腸絨毛高において、cont.群(269.9±83.4μm)に比し、0.86%Val群(376.4±85.8)は有意に増加していた。1.72%Val群(341.3±141.4)であり、有意差は認めないものの増加傾向を認めた。回腸絨毛高においても、Cont.群に比べ0.86%Val群は有意に増加していた。〈実験2〉空腸絨毛高は、C群(197.7±23.8)に比し、V群(362.7±24.5)とG群(369.1±56.6)は有意に増加していた。表面積、粘膜質重量・蛋白量でも同様に有意差を認めた。【結論】Valの腸粘膜再生・増殖効果がはじめて証明され、この効果はGlnと同等であった。Glnと違って、Valは溶解しても安定であることより、臨床的に経口摂取不能な患者にも応用できることが示唆された。
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