2001 Fiscal Year Annual Research Report
胆膵領域癌における微小リンパ節転移とリンパ流に関する研究
Project/Area Number |
12671197
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
櫻井 文明 山形大学, 医学部, 助手 (40312748)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平井 一郎 山形大学, 医学部, 助手 (00313156)
布施 明 山形大学, 医学部, 助教授 (80199398)
木村 理 山形大学, 医学部, 教授 (00169947)
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Keywords | 肝門部胆管癌 / 微小リンパ節転移 / 抗サイトケラチン抗体 / 連続切片 |
Research Abstract |
胆膵領域癌においてもリンパ節転移は予後を予測する重要な因子である.しかしこれまでの検出方法では見逃されてきた微小なリンパ節内の癌病巣が同定されるに至り、その臨床上の意義が問われるようになった.【方法】肝門部胆管癌治癒切除43症例および胆嚢癌治癒切除30症例で従来の代表1切片のHematoxilin Eosin(HE)染色による検索でリンパ節転移陰性と診断された肝門部胆管癌23症例、胆嚢癌19症例のリンパ節を対象に微小癌病巣を検索した.フォルマリン固定パラフィン包埋された摘出リンパ節の亜連続切片を9〜37レベル(平均23レベル)作成した.各レベルの間隔は40μmとした.各レベルにおいて2枚の切片の作成し1枚をHE染色,1枚を抗サイトケラチン抗体を用いた免疫染色を行い検索した.1次抗体はCAM5.2(Becton Dickinson,US)を用い、LSAB法にて染色した.抗サイトケラチン抗体を用いた免疫染色では正常は上皮細胞、形質細胞も染色されるため同レベルにおけるHE染色で癌細胞の存在を確認できるものを転移陽性と判定した.【結果】肝門部胆管癌、胆嚢癌において微小転移の有無を検索した結果それぞれ17.8%、14.2%の症例に微小転移を検出した.転移巣の大きさは25μmから110μmであり、細胞集塊を形成していた.単細胞の形で検出されたものはなかった.微小転移巣を認めたレベルは最大割面の比較的近傍に観察され最大でも440μmの距離であった.その予後であるが前者ではリンパ節転移陽性症例と同様に予後不良であった.後者での生存率は症例数が少なく関連性は検討できなかった.今後症例を集積し、予後との関連を検討する必要がある.また亜連続切片による微小リンパ節の検出では最大割面から500μmの範囲の検索で十分な検出率を得られると思われた.
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