2001 Fiscal Year Annual Research Report
消化器癌における免疫磁気細胞分離装置による骨髄中微小転移の検出
Project/Area Number |
12671271
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
中村 努 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (30198220)
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Keywords | 微小転移 / 免疫磁気細胞分離 / 癌細胞 / 胃癌 / 食道癌 / 大腸癌 / 骨髄 / 末梢血 |
Research Abstract |
消化器癌手術症例において免疫磁気細胞分離装置を用いた骨髄中の癌細胞検出を試みた。手術前全身麻酔下に腸骨より骨髄液および末梢血を同時に採取し、Dynabeads epithelial enrich(CELLectionTM)を用いて上皮細胞を選択的に採取し、Cytospinを使って塗抹標本を作成、抗cytokeratin抗体を用いて免疫染色を行ない癌細胞を同定した。また、主病巣における転移関連遺伝子の発現を検索し比較した。胃癌手術症例53例のうち骨髄中に15例(28.3%)で癌細胞を認めた。陽性率はstageとの相関を認めた。また、遠隔転移との関係についての検討では骨髄中癌細胞の陽性率とは関連を認めたが、腹膜転移とは関係は認めなかった。骨髄から癌細胞が検出された症例では原発巣においてVEGFおよびHER2が高率に発現していた。骨髄中癌細胞が検出された2例に術後肝、肺転移を認めたが、検出されなかった症例では臓器再発は認めていない。食道癌症例32例中8例(25%)に骨髄中癌細胞を認めた。陽性率はstageと相関していた。骨髄中微小転移の検索は手術後の転移再発を予知し、補助療法の適応を決定する指針となる可能性がある。胃癌および食道癌については症例の集積が進み結果がでてきた。また、今後直腸癌を中心とした大腸癌でも検出を行い検討する予定である。
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