2000 Fiscal Year Annual Research Report
血管内皮組織因子発現抑制による長期補助循環システムの開発
Project/Area Number |
12671297
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
大泉 弘幸 山形大学, 医学部, 講師 (40250930)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 隆夫 山形大学, 医学部, 助教授 (60138922)
乾 清重 山形大学, 医学部, 助手 (70250941)
島崎 靖久 山形大学, 医学部, 教授 (60116043)
小鹿 雅隆 山形大学, 医学部, 助手 (40322002)
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Keywords | 補助循環 / 分化誘導 / 心筋細胞 |
Research Abstract |
我が国の心移植治療はドナー確保が厳しく普遍的治療法としては問題が残る。補助循環治療は心室負荷軽減後心機能が回復し離脱に至る症例も散見されることから有用な方法であるが未だ血栓形成と感染症が大きな問題であり、長期使用が困難である主な理由となっている。従来、抗血栓性向上に改良が加えられてきたが、補助循環時の高サイトカイン血症による組織因子発現について従来積極的な対策はなされておらず、補助循環における血栓発生抑止法開発に重要と考えられる。 本研究の目的は補助循環施行期間中に血管内皮細胞に生ずる組織因子の発現を血管内皮細胞に限定して抑制可能かどうかを検討し、組織因子発現抑制が補助循環中の血栓形成抑制に有効かを検討することにある。このため、血管内皮細胞に限定して特定遺伝子の抑制を行うために、血管内皮細胞と特異的に結合するリガンドを付着させたCationic liposomeの開発を試みた。まず、In VitroにおいてCationic liposomeに結合させたantisense oligoの導入効率を検討し、次にサイトカイン刺激下での培養血管内皮細胞内組織因子遺伝子発現を定量的に測定し、組織因子antisense oligoの導入によって組織因子発現が抑制されることを確認した。現在In vivoでの実験移行前に、血管内皮特異結合至適リガンドの検討を実施している。
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