2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12671713
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
米村 隆温 熊本大学, 医学部・附属病院, 助手 (20332877)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平田 憲 熊本大学, 医学部・附属病院, 講師 (60295144)
福島 美紀子 熊本大学, 医学部・附属病院, 助手 (10284770)
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Keywords | 緑膿菌 / 角膜潰瘍 / エラスターゼ / 角膜実質細胞 / MMP-2 / MMP-9 / プロテアーゼ / 好中球 |
Research Abstract |
コンフルエントになった兎角膜実質細胞を無血清培地(RPMI-1640)で培養し、その培養上清を採取し、ゼラチン・ザイモグラフィーおよびカゼイン・ザイモグラフィーにて解析するとMMP-2(gelatinasa A)が検出された。この培養系に緑膿菌の病原因子(エラスターゼ、アルカリ・プロテアーゼ、エキソトキシンA、リポ多糖(LPS)を種々の濃度で添加したところ、エラスターゼ添加ではMMP-2の発現増加に加えて、MMP-9(gelatinase B)の発現もみられた。さらに、エラスターゼの濃度依存性にそれぞれの活性型と思われるやや低分子のA-MMP-2とA-MMP-9が増加し、前駆体のMMP-2とMMP-9が減少した。このことより、緑膿菌エラスターゼがMMP前駆体を限定分解して活性化させることが分かった。アルカリ・プロテアーゼやLPS添加でもMMP-2とMMP-9の発現が亢進したが、活性化は認められなかった。一方、エキソトキシンA添加では濃度依存性にMMPの発現が低下した。これはエキソトキシンAによる細胞内での蛋白合成阻害を反映していると考えられる。兎において緑膿菌性角膜炎を惹起させ、継時的に角膜を摘出し、角膜内に産生されるMMPをゼラチン・ザイモグラフィーで解析するとコントロール(非感染眼)に比べ、MMP-2に加えてMMP-9の発現増加、さらには活性型のMMP-2とMMP-9が検出されることから、これらのMMPの活性化は緑膿菌が分泌するエラスターゼによることが示唆された。
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