2001 Fiscal Year Annual Research Report
下顎を二級テコとして見たときの機能解析と機能変化に伴う下顎頭のEPMAによる分析
Project/Area Number |
12671794
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Research Institution | Fukuoka Dental College |
Principal Investigator |
藤 英俊 福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (00047804)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
児玉 淳 福岡歯科大学, 歯学部, 講師 (30215280)
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Keywords | 下顎骨 / 顎二腹筋前腹 / 機能解析 / 微量元素分析 / ヒト |
Research Abstract |
これまで,学生解剖実習遺体50体(57〜105歳)を使用し,顎二腹筋前腹が下顎骨の形態と顔貌の形態変化について検討を重ねてきた。 計測項目・計測方法はこれまでの方法に従い,統計処理はStat View^<【○!R】>にてt-検定(P<0.05)およびPeaesonの相関係数を求めた。 正常群と過剰筋束群の相関係数で,顎二腹筋の前腹の形態と下顎骨の形態に順・逆の相関が認められ,この相関はいずれも筋長に対する下顎体および下顎枝の長さであった。したおよび下顎骨の微量元素の分析からの正常および異常筋束の存在する下顎骨の形態変化とそれに伴う下顎骨の骨内微量元素の分析を行った。つまり過剰筋束の存在によって,左右の筋力が異なるため,それを保障するために下顎体および下顎枝の長さに影響が認められたものと考えられた。つまり,下顎骨の開口運動を2級テコと見た場合,これまで殆ど無視されていた顎二腹筋前腹の状態が下顎骨の形態に影響を及ぼし,顎顔面形態に影響を与えることが推測された。 昨年確認された筋紡錘様形態は,各筋線維を消化方で処理し,走査電顕的にてその存在を確認しているが,現時点で筋紡錘と同定するまでには至っていないが,現在確認を進めている。 現在,計測終了遺体から下顎骨を切り出し,下顎頭・二腹筋窩・下顎正中部を中心にテクノビットに包埋しJXA-8900にて微量元素の定性・定量分析を行い,基礎データーの収集を行っている。 この一部は第28回福岡歯科大学学会総会で発表し,第107回解剖学会総会(3月30日)で発表する予定である。
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