2000 Fiscal Year Annual Research Report
再植歯歯髄および歯周組織に関する総合的研究知覚神経の動態ならびに根尖封鎖材の開発
Project/Area Number |
12671858
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
久保田 稔 岩手医科大学, 歯学部, 教授 (10005100)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
植田 正彦 太平化学産業株式会社, 研究開発部, 課長代理
松本 範雄 岩手医科大学, 歯学部, 講師 (90048562)
工藤 義之 岩手医科大学, 歯学部, 助教授 (10195464)
南 清隆 岩手医科大学, 歯学部, 助手 (10326697)
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Keywords | 再植歯 / 根尖封鎖材 / 知覚神経 / 電気生理学的検討 |
Research Abstract |
理工学的検討においては、再植歯の根尖封鎖材として試作したメディカルグレードの硫酸カルシウムの組成ならびに理工学的性質について調べ、海外で市販されている石膏系骨補填材ならびに焼き石膏と比較検討し、学会報告した。その結果、試作硫酸カルシウムは単斜晶系半水石膏であり、CaSO_4半水塩であることが示唆された。試作硫酸カルシウムに含有されていたヒ素濃度は0.2ppm未満で、比較した他の材料より低い濃度であった。 組織学的検討においては、ラット前歯を再植した際の歯髄ならびに歯髄腔に侵入する肉芽組織の反応について免疫組織化学的に検討、学会報告した。その結果、歯髄は肉芽組織に置換されるが、その肉芽組織中には抗Protein Gene Product9.5抗体陽性の神経線維が経日的に侵入することが確認された。しかし、歯髄ならびに肉芽組織中に抗Na^+,K^+-ATPase β1 subunit抗体陽性の知覚神経終末を確認することはできなかった。また、ラット前歯を抜歯し、歯髄を除去した後、歯髄腔内を低融点のガッタパーチャにて充填し、根基部を根尖封鎖材にて封鎖し再植した際の歯周組織の反応について検討している。現在試料作製途中であるが、パイロットスタディとして歯髄腔内をすべて試作硫酸カルシウムで充填した際には、口蓋側歯質の吸収が早期に生じることが確認されている。今後はガッタパーチャを併用した際の歯周組織の反応について検討を進めるとともに、神経線維の動態についてさらに検討する。 電気生理学的検討においては、再植歯の歯髄感覚や歯根膜感覚を電気生理学的に捉える一環として歯牙や口腔粘膜への刺激に応じる細胞を視床の後内側腹側核(VPM)と後核群(PO)で記録し、低閾値機械受容細胞、広作動域細胞および特異的侵害受容細胞に分類した。これら細胞はVPM内側部およびPO全般部に混在しており、VPMでは体部位再現が認められるもののPOでは認められないことを確認し、学会報告した。
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