2000 Fiscal Year Annual Research Report
電顕二重染色を用いた破骨細胞におけるBMPとrecopter mRNAの発現
Project/Area Number |
12671971
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
寺門 正昭 日本大学, 歯学部, 助教授 (60059904)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桑田 文幸 日本大学, 歯学部, 助教授 (60120440)
稲毛 稔彦 日本大学, 歯学部, 助教授 (90096769)
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Keywords | 骨欠損 / 破骨細胞 / BMP / BMP receptor / mRNA |
Research Abstract |
BMPは骨芽細胞のみならず破骨細胞の分化に関係しているものと考えられる。BMPと破骨細胞の分化の分子機構を検索するため,骨欠損治癒過程におけるBMPとそのreceptorの遺伝子発現および局在を電顕的に検討した。 体重約200gのラットを用いた。第1臼歯の抜歯を行い,1,2,4,5,7,14日に固定を行った。BMP-2,BMP-4,BMP receptor-IA,-IB,-IIのcDNAおよび抗体を用いて,遺伝子発現と局在を観察した。 光顕ではBMPR-IB mRNAのsignalは抜歯後1日目で抜歯窩壁面付近の破骨細胞および線維芽細胞に発現した。抜歯後2日目では破骨細胞や線維芽細胞にsignalが発現した。抜歯後3日目ではsignalは骨梁付近の骨芽細胞やの線維芽細胞に発現し,4日目以後ではsignalはほとんど観察することはできなかった。 電顕では抜歯後1日目抜歯窩壁面付近にみられる骨芽細胞や線維芽細胞および破骨細胞のattached ribosomeにsignalが認められ,抜歯後2日目では破骨細胞のsignalが最も強かった。抜歯後3日目では骨芽細胞のsignalは線維芽細胞よりも強かった。抜歯後4日目では線維芽細胞および骨芽細胞に強いsignalがみられた。抜歯後5日目では骨芽細胞のsignalは線維芽細胞のものより強く,抜歯後14日目以降では骨芽細胞に弱いsignalがみられた。またsense鎖では細胞にsignalは全くみられなかった。 BMPは抜歯窩の治癒過程の初期段階では新生骨や線維形成を促進するほかに骨形成に先行して骨吸収を促進するものと考えられた。
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Research Products
(1 results)