2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12672265
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Research Institution | 福井医科大学 |
Principal Investigator |
細谷 たき子 福井医科大学, 医学部, 助教授 (80313740)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 幸代 福井医科大学, 医学部, 助手 (20313760)
長谷川 美香 福井医科大学, 医学部, 講師 (90266669)
別所 遊子 福井医科大学, 医学部, 教授 (20190176)
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Keywords | 在宅看護 / 痴呆性高齢者 / ケアマネジメント / 目標達成 / 介護体制 / 効果 |
Research Abstract |
在宅痴呆性高齢者の生活行動拡大・維持に影響する看護支援内容を明確化するために実施し従来の継続研究の結果から(対象197名の痴呆性高齢者)、指標のN式老年者用精神状態評価尺度(NMスケール)得点の向上・維持に影響したのは、重症および中・軽症痴呆群ともに、1.ADL機能の維持改善にむけての介護、2.痴呆性高齢者の気分転換およびストレスマネジメント、の2項目であった。介護保険制度開始後これらの結果を在宅ケアのなかで活用するためには、社会サービス利用を含めた介護体制つくりの方法をさらに具体化する事が重要である。 本研究のもう一つの目的は在宅痴呆性高齢者のための効果的なケアマネジメントの明確化であった。そこで効果的なマネジメントへの影響要因を抽出することを目的として、F県の9居宅介護支援事業所に勤務するケアマネジャーらに協力を依頼し、ケアマネジメントに関する自記式のアンケート調査を実施した。これまで数値データについて分析した結果、新たな知見を得た。対象の61名は痴呆症状をもつ高齢者で、ケアマネジャーによって4月以降にケアマネジメントされたケースのなかから、マネジメント目標(以降「目標」)が比較的達成できたとマネージャー自身が判断したケースであった。 対象(男19名、女性42名)の平均年齢は84.0(SD6.4)歳であった。立案された155目標については「達成できた」36.8%、「部分的達成」53.5%であった。全対象の目標平均達成率について各社会サービス別に目標達成への貢献度の「多い群」と「少ない群」の2群に分類してMann-Whitney検定を実施した結果、デイケアの目標達成への貢献度が有意に高かった。今後さらに記述情報についての分析を継続し、効果的なケアマネジメントの影響要因を抽出する。またそれらの結果を基に、妥当性の検証を実施する予定である。
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