2002 Fiscal Year Annual Research Report
糖尿病患者の外来看護に携わる看護婦支援システムの試み 〜一般病院と看護大学とのネットワークづくりを目指して〜
Project/Area Number |
12672339
|
Research Institution | COLLEGE OF NURSING ART & SCIENCE, HYOGO |
Principal Investigator |
野並 葉子 兵庫県立看護大学, 看護学部, 教授 (20254469)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋山 直子 兵庫県立看護大学, 看護学部, 助手 (70336840)
漆坂 真弓 兵庫県立看護大学, 看護学部, 助手 (70326304)
森 菊子 兵庫県立看護大学, 看護学部, 講師 (70326312)
近藤 千明 兵庫県立看護大学, 看護学部, 助手 (40336839)
|
Keywords | 糖尿病 / 外来看護 / アクションリサーチ / ソフトシステムズ方法論 / 概念活動モデル |
Research Abstract |
本研究は、外来糖尿病患者の看護に携わる看護師への効果的な支援システムの検討をねらいとしている。今年度は兵庫県内3病院を対象として、先行研究の結果をエビデンスとして用い、外来で糖尿病患者の看護に携わる看護師に必要な知識と技術の効果的な提供方法について検討した。データ収集は平成14年8月から平成15年3月までの8ヶ月間行った。看護部長及び糖尿病患者の看護に携わる看護師長、看護師を対象に、アクションリサーチ法の中のソフトシステムズ方法論を用いて、自分たちの思い入れを含めた現実の認識から概念活動モデルの作成までを検討した。研究には看護部長、看護師長、看護師の19名と研究者5名が参加した。 その結果、A病院の看護師は、外来で悲愴な感じで何時間も待っている患者、外来でインスリン導入を必要としている患者、外来受診を中断してどんどん悪くなっていく患者等、診療の流れに乗れない患者がいるという現実の認識から、患者が自分を出せる中で診療が推進できるシステムを作成した。B病院の看護師は、仕事優先で生活を家族に任せている患者が多いという現実の認識や、患者が見えないという看護師の現実の認識から、健康を主体的に生きられるように、医師と協働して患者の健康をサポートしていくシステムを作成した。C病院の看護師は、製造業等企業に勤めて不規則な生活をしている人達など特徴あるグループの患者や、専門外来以外の患者、療養指導を途中で中断してしまう隠れている患者が多いという現実の認識や、糖尿病教室などに参加して健康管理をしたい人達が増えているという現実の認識から、地域の多様なニーズに対応した、患者や看護師にとって融通が利き、尚かつ、継続してアフターフォローが出来るつながったシステムを作成した。これら3病院にあったシステムを実現していく支援が必要であることが明らかになった。
|