2002 Fiscal Year Annual Research Report
学校を基盤としたカリキュラム開発の東アジアにおける展開及び概念枠組に関する研究
Project/Area Number |
12680216
|
Research Institution | National Institute for Educational Policy Research in Japan |
Principal Investigator |
有本 昌弘 国立教育政策研究所, 初等中等教育研究部, 総括研究官 (80193093)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
園山 大祐 大分大学, 教育福祉科学部, 講師 (80315308)
藤田 敦 大分大学, 教育福祉科学部, 助教授 (80253376)
西山 佐代子 大分大学, 教育福祉科学部, 教授 (20036982)
松尾 知明 国立教育政策研究所, 初等中等教育研究部, 主任研究官 (80320993)
高浦 勝義 国立教育政策研究所, 初等中等教育研究部, 部長 (40110093)
|
Keywords | SBCD / カリキュラム評価 / アセスメント / リソース / 知識経済 / 授業研究 / 学校研究主題 / MI |
Research Abstract |
動向を論文等を通じてレビューをした。その結果、本来は欧米の概念であるSchool Basedという概念が、90年代からアジアで広がっている。アジアの知識経済化が進むなかで、日本が先頭にたつ従来の「雁行型」から、各国が先頭に立ちうる「カエル跳び型」へと、その発展形態が変貌した。2つのことが見出された。 1つは、Rowntree(1977)などをふまえつつ、パフォーマンス評価や形成的アセスメント、学習のためのアセスメントなどに力を入れている欧米の影響を取り入れつつある。 もう一方、1980年代頃より、子どもの評価だけでなく様々な評価が浮上してきた。そして、子どもの評価は、実態把握・観察による事前評価という意味でアセスメントと捉え、その情報を、課程要領(指導要領)と教科書中心という反省から、学校の中でも組織というよりも特に教育課程を中心に見ていこうという、「学校を基盤としたカリキュラム評価」という総合判断に活用していくようにするようにしていく動きになっていることが分かった。 同じアジアに位置しながら対話をどのようにしていけばよいのか、どういう角度からアプローチすればよいのか、といった発信の中身と焦点化の方法が急浮上してきた。筆者は、この課題に対し、特にリソースとアセスメント・評価に焦点をあてて香港・台湾の例を取り上げわが国への示唆を得るとともに、日本の発信の中身と焦点化の方法を明らかにした。 指導とアセスメントから見た学校レベルでのカリキュラム評価-学校全体への教育方法の拡大から-、知識経済の時代における国際比較的に見た概念枠組み-国際教育協力を視野に入れて-の2つから論じた。
|
Research Products
(5 results)
-
[Publications] Arimoto, M.: "Teacher-training colleges and institutions in Japan at a Crossroads : Challenges and Opportunities for the 21st Century"the Asia Pacific Journal of Teacher Education and Development. 5(2). 75-96 (2003)
-
[Publications] 有本昌弘: "教育開発のための授業評価から見た学校診断-ベトナムでの初等カリキュラム作成支援の経験をもとに-"国際教育協力論集. 5(2). 17-23 (2003)
-
[Publications] 有本昌弘: "通知表のこれから"総合学習. 16. 10-13 (2002)
-
[Publications] 有本昌弘: "総合的学習に向けたアセスメント(評価)の整理"総合学習. 17. 10-13 (2002)
-
[Publications] 有本昌弘: "少人数学習の効果と課題"少人数,習熟度.ティームティーチング実践事例集. 208-216 (2003)