2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12680294
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
小林 由子 北海道大学, 留学生センター, 助教授 (30250517)
|
Keywords | 日本語学習 / 漢字学習 / メタ認知 / 自律学習 / 教師の意識 / 学習活動 |
Research Abstract |
「日本語学習における漢字学習活動の研究」に関する研究実績の概要は以下の通りである 1)漢字学習と「メタ認知」との関連の検討 2)インタビュー結果の再分析・インタビューの追加 3)漢字学習活動調査質問票の再検討 平成13年度に先立ち、平成12年度には、日本語学習教材における漢字学習活動の収集、日本語教師に対するインタビュー調査、授業場面の記録を行った。平成13年度には、この成果を踏まえて日本語の教授者に対して質問紙調査を行う予定であったが、調査に先立ち質問項目を再検討した結果、言語学習における「メタ認知」の重要性を認識するに到った。漢字学習の問題を議論する際には「自律学習」という概念が重要であるが、この「自律学習」という言葉は教授者の言葉での頻度が高いものの教授者による概念規定が曖昧であったり、内実が未分化であることが多い。「自律学習」のあり方を検討する際には、メタ認知すなわち「メタ認知的知識」「メタ認知技能のコントロール」の観点から吟味することが有効である。また、質問紙作成においてはワーディング(質問文の文言)に留意する必要がある。 そこで、平成13年度はこの観点から漢字学習活動とメタ認知との関連について検討を行い、インタビュー結果の再分析と補完的なインタビューを行った。さらにこの結果を踏まえて、質問票の再検討を行っているところである。 平成14年度には平成13年度で得た新たな観点から漢字学習活動について調査・検討を行い考察をまとめたい。
|