2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12680296
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
酒井 たか子 筑波大学, 文芸・言語学系, 助教授 (40215588)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 典子 筑波大学, 文芸・言語学系, 助教授 (00241753)
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Keywords | 日本語学習者 / 聴解 / 音の変化 |
Research Abstract |
1.初年度においては、まず日本語上級聴解において困難な原因の一つとなっている「音の変化」を取りあげた。 学習者のデータの収集を行い、そこから誤用分析を行った。また、教育的配慮のためのコンピュータプログラムの試行版を完成させた。 音の変化として取りあげたのは次の2種類である。 (1)「ん」に変わる音:帰ン(る)の、帰ン(ら)ないの、お帰ン(り)なさい、私ン(の)とこ、のように音が変化する前の音を想定し、聴き取りやすくするためのコンピュタープログラムを作成した。さらに、研究協力者の五十島優氏が日本語学習者に実際に試行し、その結果の分析を行った。その結果からプログラムの良い点、問題点を明らかにした。 (2)拗音に変わる音:「チャ」「リャ」「キャ」などは、元の音が「-ては」「-れば」「-しか」「-てしまう」などの音であるが、学習者に元の音を意図的に考えさせるコンピュータプログラムを試作が進んでいる。 2.日本語能力試験および筑波大学プレースメントテストの聴解問題の中から適当な問題を選択し、回答の際の学習者がどのようにして回答に到ったかをプロトコルをとりながら聴き取り、間違えた理由など概観を掴むことができた。今後数を増やして一般化するため基礎が仕上がった。
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