2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12680433
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
水野 眞治 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 教授 (90174036)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中田 和秀 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 助手 (00312984)
矢島 安敏 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 助教授 (80231645)
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Keywords | 最適化 / アルゴリズム / 内点法 / 線形計画問題 |
Research Abstract |
本研究は、大規模な数理計画問題を効率よく解くアルゴリズムを開発し、その理論的な性質と実用性を明らかにすることを目的としている. 平成12年度から研究を開始し、今年度は、実際の大規模な最適化問題として多期間の確率計画問題について主に研究した。特に、2期間と3期間の確率計画問題について、確定的な線形計画問題として定式化したときの特徴を使うことにより、その問題を効率よく解くアルゴリズムを開発した。また、そのアルゴリズムが必要とする計算量を評価した。その結果、従来の方法により直接解く場合に比べ、提案したアルゴリズムが必要とする計算量が著しく減少することが判明した。 また、大規模な線形計画問題あるいは非線形計画問題を解く新しい内点法について研究した。この方法は、問題に現れる一部の変数について対数変換をほど起こした後にニュートン法を適用する点において従来のアルゴリズムと大きく異なる。変数に対数変換を施すことにより、問題の実行可能領域に横たわる複雑なセンターパスが滑らかとなり、内点法により効率よくパスを追跡することが可能となることが期待される。実際、数値実験により、現実の線形計画問題において、提案したアルゴリズムにより対数変換を使わない場合に比べ反復回数を減少させることができることを確認した。このことから、提案したアルゴリズムにより、大規模な最適化問題をより高速に解くことが可能となる。
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Research Products
(2 results)