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2000 Fiscal Year Annual Research Report

海底堆積物コア試料から見た堆積環境と堆積メカニズムに関する研究

Research Project

Project/Area Number 12680532
Research InstitutionMusashi Institute of Technology

Principal Investigator

本多 照幸  武蔵工業大学, 工学部, 講師 (30139414)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 森本 隆夫  財)日本分析センター, 開発第2課, 課長
野崎 徹也  武蔵工業大学, 工学部, 助教授 (60139409)
Keywords海底堆積物 / 海洋環境科学 / 放射化分析 / ランタノイド元素パターン / 鉛-210堆積年代測定 / セシウム-137堆積年代測定
Research Abstract

本年度では,(1)日本沿岸部(北海道から九州までの内湾10箇所)海底堆積物中のランタノイド(Ln)元素やトリウム(Th),ウラン(U)を放射化分析法により定量し,各地ごとのLn元素パターンや元素間の比較を行ない,現時点での海洋環境科学的考察を試みた。また,(2)東京湾海底堆積物(2地点)に^<210>Pb堆積年代測定法を適用し,同時に求めた^<137>Cs堆積年代値と比較しながら,各地点での堆積状況の考察を試みた。
その結果,(1)については,(1)噴火湾,陸奥湾,仙台湾の沿岸部海底堆積物試料のランタノイド元素パターンは,他の地域の堆積物や河川堆積物のパターンと比べて,軽ランタノイドに濃縮している負の傾きが明らかに小さかった。(2)噴火湾,陸奥湾,仙台湾,広島湾及び伊勢湾の海底堆積物はLa-Ce間において,明瞭な正のアノマリーを示した。(3)特に噴火湾,次いで陸奥湾,仙台湾では,堆積過程において生物起源粒子の影響を強く受けているものと思われる。(4)Ce/U並びにTh/U比は,深度とともにそれらの比が小さくなった。このことより,海水中は酸化環境であっても,堆積物中では還元環境に変化しているものと考えられる。また,(2)については,(1)過剰^<210>Pb放射能濃度の深度分布から,平均堆積速度は東京湾I(35°34.4'N,139°55.3'E,16m)では,1.10(0.605-1.56)cm/y,東京湾II(35°09.2'N,139°45.3'E,455m)では,0.823(0.645-1.54)cm/yとなった。(2)試料全体での混合が示唆された東京湾IIについて部分的な堆積速度を求めた結果,0.292-0.598cm/yとなった。このような試料については,部分的回帰直線から堆積速度を求める方法が適していると考えられる。(3)東京湾Iについて,^<137>Cs法から求めた平均堆積速度は1.10-1.13cm/yと算出され,^<210>Pb法による値(1.10cm/y)とよく一致した。

  • Research Products

    (7 results)

All Other

All Publications (7 results)

  • [Publications] 本多照幸: "海洋生物中の放射性核種"日本海水学会誌. 55・1. 11-20 (2001)

  • [Publications] 本多照幸: "海底堆積物中の放射性核種"日本海水学会誌. 54・5. 348-359 (2000)

  • [Publications] 本多照幸,鈴木頴介,森本隆夫: "過剰Pb-210法による海底堆積物の堆積年代測定について"フィッション・トラック ニュースレター. 通巻・13. 39-41 (2000)

  • [Publications] 本多照幸: "海洋表層水中の人工放射性核種の分布と挙動"武蔵工業大学原子力研究所 研究所報. 通巻・26. 77-89 (2000)

  • [Publications] 本多照幸: "海洋における天然放射性核種の放射非平衡"武蔵工業大学原子研究所 研究所報. 通巻・26. 90-98 (2000)

  • [Publications] 本多照幸: "海水中の天然放射性核種"日本海水学会誌. 54・2. 91-101 (2000)

  • [Publications] J.Gayol,T.Honda,P.P.Povinec,E.M.Scott et al.: "Global marine radioactivity database (GLOMARD)"International Atomic Energy Agency (IAEA). 51 (2000)

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Published: 2002-04-03   Modified: 2016-04-21  

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