2001 Fiscal Year Annual Research Report
高肺がん死亡率地域の発がん関連物質による環境汚染の実態の解明
Project/Area Number |
12680555
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Research Institution | Kyoto Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
渡辺 徹志 京都薬科大学, 薬学部, 助教授 (90182930)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平山 晃久 京都薬科大学, 薬学部, 教授 (10121568)
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Keywords | 変異原物質 / 土壌 / 3-ニトロベンゾアントロン / 大気粉じん |
Research Abstract |
平成12年度の研究において表層土砂中の主要な変異原物質としてはじめて検出された3-ニトロベンゾアントロンの環境内分布について明らかにするため,大気中および土壌中の3-ニトロベンゾアントロンの分析法を開発した.大気粉じんは大阪市および奈良市においてハイボリウムエアサンプラーを用い,ガラス繊維製ろ紙上に捕集した.ろ紙は細切したのち,メタノールを用い超音波抽出した.表層土壌は大阪市,堺市,高槻市,岸和田市,和泉市,吹田市,宇治市,名古屋市,四日市市,碧南市,東京都新宿区,川崎市などから採取したものを用いた.土砂は自然乾燥後,篩にかけて得た粒径250μm以下の土砂についてメタノールを用い超音波抽出した.大気浮遊粉じん中および土壌中の3-ニトロベンゾアントロンは順相系カラムおよび逆相系カラムを用いて効率的にクリーンアップし,ヒドラジン-ラネーニッケル還流法により選択的に3-アミノベンゾアントロンへ還元することにより蛍光-HPLCで高感度に來雑物質の妨害なく分析可能であった.本クリーンアップ法および蛍光-HPLC法を用い,大気浮遊粉じんおよび表層土壌中の3-ニトロベンゾアントロンを分析した結果,大気中の濃度は数pg/m^3であった.土壌中の濃度は試料によりばらつきが大きく数pg/gから数百pg/gであることが分った.大気粉じんおよび表層土壌のサルモネラ菌TA98株に対する変異原性の数%が3-ニトロベンゾアントロンにより説明可能であった.
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Research Products
(1 results)