2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13123202
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (B)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
佐分 晴夫 名古屋大学, 大学院・法学研究科, 教授 (70093036)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
樹神 成 三重大学, 人文学部, 教授 (20186703)
杉浦 一孝 名古屋大学, 大学院・法学研究科, 教授 (40154463)
長田 博 名古屋大学, 大学院・国際開発研究科, 教授 (40233506)
安田 信之 名古屋大学, 大学院・国際開発研究科, 教授 (00242884)
大久保 泰甫 南山大学, 外国語学部, 教授 (90022417)
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Keywords | 体制転換 / グローバル化 / WTO / 市場経済化 / 法の移植 / 法整備 / イスラム法 |
Research Abstract |
計画研究A「体制転換と法の『移植』」では、(1)市場経済化の国際環境、(2)社会主義遺制と法整備、(3)伝統と「近代化」が研究テーマである。今年度は、それぞれのテーマごとに研究グループを形成するとともに、研究のための基礎調査を他の計画研究の担当者と協力して行った。 (1)市場経済化の国際環境に関しては、WTOを中心に推進される経済のグローバル化の対象国への影響、とりわけ市場経済の導入への影響、さらにはそれの国内法整備への影響の調査に着手した。この点で著しい影響がみられるカンボジアには調査団を派遣し、ASEAN加入の影響とWTO加入の準備状況およびそれらにより取り組まれている国内法整備の現状を調査した。また、ラオスにおいても同様の視角からの調査を行った。 (2)社会主義の遺制と法整備に関しては、中央アジア諸国の法整備の現状と課題を明らかにするためにシンポジウムを開催し、さらに現地調査を行うことにより、社会主義体制の遺制が市場経済化による法整備にいかなる影響を与えているかという観点から法整備・司法改革の現状と問題点に関する情報を収集・意見交換・分析を行うとともに、今後の共同研究のためのネットワークづくりをした。また、ラオス、カンボジアにおいても現地調査により上記の点の情報収集およびネットワークづくりを行った。 (3)伝統と「近代化」に関しては、ベトナム、カンボジア、ラオスにおいて伝統的法制度が現在どのように機能しているかの現地調査のための準備作業を行った。カンボジア、ラオスにおいては伝統的法制度が現在も一定程度機能していることを確認するとともに、今後の共同調査のパートナーを確定するための調査を行った。ベトナムでは上記の作業に加え、サンプル調査を始めた。また、中央アジア諸国については上記シンポジウムを通じて伝統的法制度、とりわけイスラム法の果たしている役割についての情報収集と現地調査のための準備を行った。
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