2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13124203
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (B)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
北森 武彦 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (60214821)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久本 秀明 東京大学, 大学院・工学系研究科, 講師 (00286642)
金 幸夫 東京大学, 工学部・附属総合試験所, 助教授 (40186367)
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Keywords | マイクロチャネル / ミクロ空間 / マイクロ化学システム / 熱レンズ顕微鏡 / 液液界面 / 酵素反応 |
Research Abstract |
本研究は、マイクロチャネルの特徴を活かした高効率マイクロ合成システムの構築を目指して、ミクロ空間の特徴、および液液界面・固液界面を活用した種々の反応を取り上げ、それらの反応効率を評価し、マイクロ合成システムの設計指針を得ることを目的とする。 初年度は、高効率マイクロ合成システムの構築のために基本となるマイクロ化学チップ内での化学反応の特徴を抽出することを目指した。具体的な反応例として、horseradish peroxidase酵素反応を取り上げた。基質としてTOOS、aminoantipyrine、および過酸化水素水を用いた。その結果、バルク反応と比較してマイクロチップ内では反応量は変わらないものの、初期反応速度は2倍以上となる明確な反応加速効果を見出した。詳細なメカニズムは更なる検討を要する。 上記、酵素反応の検討を進めると共に、そのメカニズム解明に有力なツールとなる顕微分光・熱レンズ測定およびマイクロ電気化学測定を組み合わせたミクロ空間反応誘起・解析システムを作製した。これにより反応原料、中間体、および生成物の空間分布、ならびに流れの可視化を行う基礎を確立した。次年度では、酵素反応の更なる検討を進めるとともに、本システムを用い、局所反応誘起が容易な光・電気化学反応、および界面反応を中心にマイクロチップ内反応の効率を評価すると共に、空間分布解析を行い反応の特徴を明らかにしていく。
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[Publications] Yuki Tanaka: "Acceleration of an Enzymatic Reaction in a Microchip"Anal. Sci.. 17(7). 809-810 (2001)
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[Publications] 金 幸夫: "化学反応場としてのマイクロ化学チップ-マイクロ化学プラントへの技術と展望-"機械振興. 34(4). 42-49 (2001)
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[Publications] 金 幸夫: "集積化ミクロ化学システム"マテリアルインテグレーション. 15(2). 3-8 (2002)