2006 Fiscal Year Annual Research Report
電弱対称性の破れのダイナミクスと、その宇宙論への応用
Project/Area Number |
13135207
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
吉村 太彦 岡山大学, 大学院自然科学研究科, 教授 (70108447)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久野 純治 東京大学, 宇宙線研究所, 助教授 (60300670)
棚橋 誠治 東北大学, 理学研究科, 助教授 (00270398)
諸井 健夫 東北大学, 理学研究科, 助教授 (60322997)
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Keywords | レプトン生成 / 暗黒物質 / ビッグバン / 元素合成 / 超対称性 / 宇宙論 |
Research Abstract |
吉村 1.マヨラナニュートリノ質量スペクトロスコピーを行う実験手法の提案を行った。(hep-ph/0611362) 2.さらにこの原子遷移によるニュートリノ対生成がパウリブロッキングを用いることにより、積年の課題である宇宙背景ニュートリノ検出に有効である指摘を行った。(hep-ph/0703019) 3.ニュートリノ振動実験によりCP非保存パラメータを測定する新たなビームの提案を行った。原子核の軌道電子捕獲と束縛状態へのベータ崩壊を共用することにより、CP evenな量とoddな量を効率的に分離できることを示した。(hep-ph/031204) 久野 超対称模型における異常電気相極子能率を研究し、フレーバーの破れにおけるCP位相を起源とする新しい寄与の存在を指摘した。また、超対称模型において、ウイノがLSPであるときの宇宙初期における熱的残存量に対する量子補正の評価を行った。 棚橋 基本スカラー場を用いずに電弱対称性の破れを説明する模型として、余剰次元に基づくヒッグスレス模型が有望視されている。棚橋は、ヒッグスレス模型の低エネルギー有効模型であるスリーサイト模型を提案し、この模型の1ループ輻射補正の構造を明らかにした。 諸井 超対称模型に基づく宇宙進化シナリオに関する研究を行った。具体的には、超重力模型においてグラビティーが宇宙初期元素合成に与える影響を研究すると共に、宇宙暗黒物質の対消滅断面積に対するQCD補正の計算を行った。
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Research Products
(6 results)